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アイドルを推すということは。

アイドルを推す、
つまり1人の人間を好きになり
応援し、
時には母のように、
時には彼女のように、
時には妹のように、
そして時には、自分が
社長のように、苦言を呈する、こと?

推すということは、
推すと、いうことは。

愛情をお金に変えること?

チケットを買ったり、
その人が出ている番組を見たり
話題になるようにつぶやいたり
ブログを書いたり
出演番組に手紙を書いたり
プレゼントを贈ったり
実際に会いに行ったり

好きすぎて
その人しか見えなくなって
その人が舞台を降りた先も
見たくなって、
どこに住んでるか
誰と今一緒なのか
何を今日食べたのか
何を着て誰といるのか。

それを知るために一線を超えること?

推すとは、何なんだろうか。

私は、あまり
日本のアイドルに推しはいない。

正確には、今はいない。

だから、日本の推し方は
よく知らない。

私は韓国のアイドルを学生の頃から
愛し、推している。
それは今でも変わらない。

でも頻繁に会いに行けるわけでも
彼らと同じようにワールドツアー行脚を
一緒にできるわけでもない。
(実際友達にそういう子がいた)

ファンとは、不思議なものだ。
彼らが笑うだけで、
一日がんばろうって、思えていたのに。

気付けば

それでは物足りなくなって。

彼らの使う飛行機の便を調べたり
どのお店にいてどこの席に座って
何を食べたか調べて待ち伏せしたり。

愛の注ぎ方が、
変わってきている。

彼らの受け止められるグラスは、
舞台の上にしかないのに。

グラスの大きさは、今も昔も変わらないのに。

注げば注ぐほど、
彼らが喜ぶと思うファンもいる。

でも愛を受け止めるのには
限界がある。

難しいなあ。

舞台を降りた後の彼らを、
とやかく言うつもりも
とがめるつもりもない。

でも、ファンの中には
無事を降りた後も、
自分の思い描いた通りの彼らを求める。

「私はこんなにお金を出してるのに」
「チケットのためにバイトしたのに」
「こんなに動画見たのに」
「あんなにたくさん投票したのに」
「あんなに」
「こんなに」

「私はこんなにあなたのために」

自分が頑張った分、
人は、見返りが欲しくなる。

たとえ、その頑張った先が
目の前の人じゃなくても。

たとえ、その頑張った先が
舞台を挟んでしか会えない人でも。

だから
その人が、自分じゃない人と
一緒にいるだけで

その人が、恋愛をしているのが
分かると、

その人が、結婚するのが
分かると

裏切られた気分に。
傷付けられた気分になる。

自分が捧げた時間、お金、気持ちの
持っていきどころが無くなるから。

ファンは尊い。
大切なもの。

でも、ファンは脆い。
いつ、いなくなるか分からない。

私はどうしても
見返りが欲しくてたまらない人間なので
案の定、
昔某グループを追いかけていた時、
駅で待ち伏せしたりいろいろしてた。
お金を積んで、積んで、少しずつ
一歩ずつ彼らと近付いていった。

その時、結局
何ももらえなかった。
貰えると思っていた、彼らから。

でも

そんなことなかった。

なーんにもなかった。
彼らには煙たがられ、
あんなに一生懸命貯めたバイト代も
一瞬にして消えていく。

虚無感ってこういう感覚かー。

そう思って目が覚めた。

今も、推しがたくさんいる。
でも、私は画面の中でだけ。

距離感は、すごくすごく遠いけれど
それだけなら、
見返りを求めず、彼らは
私の一つの支えになってくれる。

別に、これがいいファンだとか
悪いファンだとかそういう話じゃなくて

ただ、距離感って大切だなって
ツイッターを見ていて思ったので。

今日はドロン。

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