ビビりのトリガーハッピーは虚空に逃げる【キャラピックのお話】 #3
前回からのつづき。見出し画像の出番は2回目です。このオクタンめちゃくちゃ好きです。
前々回はレイス、前回はブラッドハウンドと来て、今回はオクタン編。
いいですよね、オクタン。使っていて気持ちがいい。全レジェンドの中でも屈指の人気を誇っていると思います。
いつも疑問に思うのですが、戦術スキルを使っている間、なぜプレイヤー自身がハイになってしまうのでしょうか。
スキルを使っている間の全能感は「今なら3タテできるんじゃないか」という妄想を抱かせ、速やかに自分のファーストダウンを献上させる。
どうりで「典型的な野良オクタン」を嫌悪している方も多いはずです。
前回少し触れましたが、今回は「オクタンの試合数あたりのチャンピオン獲得数」、つまり「勝率」という観点から、私とオクタンの関係についてみていこうと思います。
1. そのジャンパは全滅への片道切符
全レジェンドの中でも、オクタンのスキル構成は非常にシンプルかつ、あつかいやすいものだと感じています。
体力が自動的に回復するパッシブ、移動速度が向上するスキル、高く遠くに跳躍できるアルティメット。
これらは使用に際して場所やタイミングを考える必要がほぼなく、戦闘時から非戦闘時まで、用途も幅広いものになっています。
それ故、プレイヤー自身に高い戦闘力が求められるレジェンドでもあります。
レイスのように無敵になれるわけでもなければ、ブラッドハウンドのように敵の行動を先読みできるわけでもない。
スキル関連が「APEXで誰もができる動きを強化する」ことに特化しているため、敵の行動予測や、正面の撃ち合いの強さ、建物の扱い方や武器構成などなど、シンプルにプレイスキルが求められるのです。
同じような特徴を持つレジェンドとしては、パスファインダーやホライゾン、ヴァルキリーが挙げられます。
スキル使用時に体力が減ることや、加速中のキャラクターコントロールが難しいこと、自分1人でスキルの性能を完結できてしまうことから、誰もが嫌う「あのオクタン」が生まれやすいのでしょう。
当初、自分にとってのオクタンは、勝ちたい時よりも楽しみたい時に使うレジェンド、という地位を確立していました。
自分もかつては「あのオクタン」だったことを否定できません。
とにかく正面から撃ち合ってストレスを解消したい。そんな気分のときにはピッタリでしたし、今でもこの地位を誰にも譲ることはありません。
ゲームを楽しむという点において、オクタンは間違いなく、最大の貢献者だとおもいます。
(でも自爆ジャンパは本当にやめます。戒め。)
2. 先輩レイスと新入りオクタン。勝率に差は?
ここでまず、自分の各レジェンド毎の勝率を、それぞれの数字として見ていきましょう。
トップストリーマー達のような派手な数字ではありませんので、その点ご了承ください。
また、実は「メインピックなのかも」と意識し始めたのはごく最近で、シーズン8終盤から。
真剣に使い始めたのもシーズン7辺りからなので、プレイ回数の母数に偏りがある点もまた、ご容赦ください。
【条件】
・数字は全てゲーム内トラッカーによる。
・勝率=勝利数÷プレイ回数×100で計算。
・シーズン9スプリット1終了時点での数値。
〈オクタン〉
プレイ回数・313 / キル数・407 / 勝利数・31
K/D・1.30
勝率・9.9
〈ブラッドハウンド〉
プレイ回数・640 / キル数・649 / 勝利数・44
K/D・1.01
勝率・6.9
〈レイス〉
プレイ回数・1012 / キル数・1115 / 勝利数・73
K/D・1.10
勝利率・7.21
こう見ると、試合数あたりのK/Dや勝率にはほぼ差がなく、それぞれプレイ回数に準じた数字となっているように見えます。
ですが注目すべきは、これが「シーズン5終了間際からずっと使い続けたレイス」と「シーズン7あたりから意識し始めたオクタン」との比較である、ということです。
数字を出しておきながら、ここから完全な主観になってしまいますが、このオクタン、体感としてはめちゃくちゃ勝っているんです。
それもそのはず、PS4時代からこだわって使い続けたレイスと、いきなりぽっと使い始めたオクタンの勝率がほぼ同じなのですから、体感が違うのは当たり前のように思います。
そして私は前述しました。
オクタンは「APEXで誰もができる動きを強化する」レジェンドであると。
つまり、オクタンの勝率の高さこそ、自身の成長を数字として、そして体感としても納得させてくれるものだったのです。
3. 「速く走り速く撃ち、速く勝つ!」
どのように成長したかは過去のシリーズに記載したので割愛しますが、何より書きたかったのは、このオクタンがレジェンドの中で最も好きなキャラクターだということです。
オクタンが言い放つセリフはどれも刺激に満ちていて、彼が全力でAPEXゲームを楽しんでいることがありありと伝わってきます。
「アンタは負ける。勝つのはオレだ!」
「髪を抜ける風、歯に詰まった虫、崖から飛び降りるような旅が、大好きだ」
「すごかったな、ハートを奪われちまったぜアミーゴ! 死んじまったのは残念だがなァ」
「限界は挑むものじゃない、超えるものだ!」
彼は病的なアドレナリン中毒者であり、APEXに参戦する動機も、生きるか死ぬかの戦いを全力で楽しみたいからと、実に単純です。
そんな彼の刹那的な生き様や、それを選び取る人間性が、自分の性格や経歴とは真反対で、自分にないものを持っているキャラクターでした。
これは、憧れにも似た気持ちでした。
完全に度は過ぎていますが、彼は常にエネルギッシュかつポジティブで、その瞬間瞬間を心から楽しんでいます。
その刺激的なセリフをプレイヤー達に向けて放っているようにも聞こえ、実際、私はオクタンというキャラクターが持つエネルギーに何度も励まされてきました。
そして最後に、彼は義足になった自分を全く貶めず、逆に戦いに有利になると喜んで受け入れています。
また、彼を取り巻く他のレジェンドたちも、それぞれが持つマイノリティとしての個性を当たり前として、同じ視点で戦いに身を投じています。
義足でオクタンのように自由に、むしろ生身よりも速く走れる未来はきっと来る。
その時代、障がい者と健常者という言葉はなくなり、個人のスタンダードが真に尊重される時代が来ると考えています。
APEXの開発陣は、マイノリティの要素をレジェンドのバックボーンに据えることで、ゲームを通じてこれからの社会のあり方について提案しているのだと感じます。
今回はここまで。次回が最終回となります。
最終回は「これから使えるようになりたいレジェンド」についてお話ししたいと思います。
前線を張ることはできるようになってきました。となれば、あとは後衛や中衛ということになりますが、ここに自分の伸び代があると感じています。
次回もまた、よろしくお願いします。
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