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ツワモノ、武器を選ばず。されど好みはありけり【武器の好み】 #5

前回からのつづき。今回が最終回です。

最終回である今回は、ショットガンについて思い出話も交えながらお話していきたいと思う。

現在、APEXには4種類のショットガンが実装されており、S9環境下ではどのショットガンを採用するかが個人の好みに依り気味である。

当てられるならEVA-8が最強であるものの、安定感はマスティフの方が上であるし、単純な1発の威力はピースキーパーが全てに優る。

モザンビークも微強化されて明らかにP2020より強くなり「初動でも拾わない」ものが、「初動なら仕方ない」程度に昇格したと思う(強いかどうかはお察しであるが)。

特に思い出話に偏ってしまうと思うが、まずはピースキーパーを初めて持った時の話から始めていきたい。


1. 《元・覇権武器》ピースキーパー

ダイヤⅣに到達したとはいえ、私のAPEXの腕前はたかが知れており、拾うピースキーパーはすべて銃口が曲がっているのではないかと疑うほど「カスダメ」しか出ない。

あの独特の射撃音を響かせて9ダメージしか出なかったとき、何なら盛大にガバって1ダメージも入らなかったとき、一番生を実感する(死が急速に迫ってきているので)。

私がAPEXを始めたシーズン3において、ピースキーパーは通常武器の一つであり、環境の覇権を握る最強武器の一角だった。
物資武器のマスティフがほとんど拾えなかったことに加え、当時は弾の威力や発射レートも今より優れていたことから、上級者御用達の武器だった。

ショットガン界隈はいま荒れに荒れている。ピースキーパーの度重なる弱体化、マスティフの大幅なナーフを経て、1度も威力が調整されていないEVA-8が相対的に強化されるという珍事が起こっているのだ。
盛者必衰、環境は必ず変わるものとはいえ、ショットガンに関しては少し手を入れすぎなようにも感じる。

話を戻そう。

私がまだ初心者だったころ、ピースキーパーは「この武器強いから絶対に使えるようになった方がいい!」とまで言われるほど、無闇に強い存在だった。

今でこそ「自分で使う武器くらい自分で選ぶわ」と言えるものだが、初心者の私は無駄にピュアであった。

「練習しないといけないのか……こんな難しい武器を……」

そう、オススメされた時にはすでに、ピースキーパーに苦手意識を抱いていたのである。

そもそも、初心者にとってショットガンという武器そのものが扱いにくいのであるが、フレンドがやたら勧めてくるため断り切れず、といった次第。

結論から言うと、S3から現在に至るまで、ピースキーパーを満足に使いこなせたことは1度もない。

私が今もなおピースキーパーに抱いている苦手意識は「極端に弾が当てづらい」というもの。

ショットガンはその性質上、複数のペレット(弾丸)が拡散しながら放たれるものだが、各ショットガン毎に拡散する形状が異なり、ピースキーパーはペレットが星形に拡散する。

それ故、縦方向のブレはある程度許されるものの、横方向へのブレはほとんど許されない。

にも関わらず、ショットガンの交戦距離では、自分も横方向に移動(いわゆる「レレレ」)しながら弾を撃たなければならないうえ、敵も横移動、上級者ならストレイフも織り交ぜてくるため、かなりシビアなエイムが求められる。

つまり、ショットガンそのものが上級者向けの武器であり、扱いが難しいジャンルなのである。

「いや全然当たらんけど……? なんなんこの武器」

ショットガンがなぜ難しいか、言語化できる今ならともかく、初心者にそんな理解を求めるのは酷である。

闇雲に撃ちまくって外しまくっていた結果、自分で自分にトラウマを植え付けることになってしまったのだった。


2.    《インファイトに自信をくれた》マスティフ

シーズン5でピースキーパーが物資武器に格納され、界隈が一時紛糾していたのを他所に、私は苦手武器を拾う確率が格段に低くなったことを心から喜んでいた。

ピースキーパーのおかげで無事インファイトに苦手意識を持った私は、中距離戦闘を磨くことに決め、G7やR-301の練習に打ち込むことになる。

他方、ピースキーパーが格納されたことで、新たにマスティフが標準武器として拾うことができるようになっていた。

物資武器だった頃のマスティフは今では考えられないほど凶悪な性能をしており、当時の上級者曰く「1マガジンで3タテできる」ほどの威力を持っていたとのこと。

例えるなら「水平方向に弾を拡散させながら撃てるクレーバー」と言ったところか。そんなものがゼロ距離で飛んできていたのである。今考えると恐ろしい環境でプレイしていた。

「ピースキーパーと違って水平に広がるっぽいし、こっちならまだ当てやすいんじゃないか……?」

こうして再び淡い希望を胸に、中距離武器のお供としてマスティフを持ち始めたのだが、これが本当に正解だった。

全弾当てれば2発で敵が沈む圧倒的な火力と、弾の当てやすさから来る安定感が完全に同居しており、マスティフはすぐに私を魅了した。

以前から何度も話している通り、APEXは遠距離からSRを撃っているだけで勝てるゲーム性にはなっていないため、確実に相手を仕留めるためには近距離戦闘が必須になってくる。

その近距離戦闘がマスティフ1本のおかげで目に見えて安定し、距離を詰められた時の立ち回りにも自信を持ち始めたのだ。

ただ、マスティフ1本で敵を簡単に3タテできてしまう場面を、私ですら多く経験しており、今考えるとオーバーパワーだったことは否めない。マスティフを拾えるか否かに戦闘の有利不利が大きく左右されていた側面もあったため、現在の調整は妥当といったところなのだろう。

現在、ショットガンには胴撃ち2発でダウンを取れる武器が存在せず、強引にインファイトに持ち込む戦術は有効ではない。

私がAR&SMG(フラトラ・ボルト)の組み合わせを採用しているのは、近距離戦闘での安定感を求めた結果であり、マスティフのナーフが大きな影響を与えているのは間違いない。

それくらい、かつてのマスティフは私の強い相棒だったといえよう。


では、今回はここまで。シリーズを通して取り留めのない文章になってしまったが、お楽しみいただけただろうか。

次回からは単発記事を数本書きながら、またシリーズものを計画していこうと思うので、引き続きお付き合いいただきたい。

前シリーズはこちらから!


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