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10月第4週~香川、高知、徳島~

はじめに

 今回は夏に計画を立てたものの南海トラフの関係で諦めざるを得なくなった四国旅行を縮小化して行うリベンジマッチのような旅行である。関東から高松までとなると簡単に頭に浮かぶ寝台特急サンライズに乗ってとことこと四国へ向かった。サンライズ自体にはよく乗るのだが終点の1つである高松まで乗るのは今回が初めてである。

1日目

香川県立ミュージアム

 まずは高松駅から徒歩で行ける距離にある香川県立ミュージアムへ向かった。チケットカウンターでは学校の見学があるという旨が書いたカードが出ており、のんびり展示を見たい人への配慮があるところがとても良い。
 最初はチケットカウンターと同じ階にある2階の常設展のテーマ展示から見る。とても良かったのが空海についてで、彼の生涯を資料と共に追う形となっているのだが展示室全体をお寺の雰囲気にしているので没入感がある。柱があり、ロウソクを模したような揺れる光のライトがあるのはもちろんこの雰囲気自体が資料保存のための暗さを活かしているのがアイデア勝ちといったところだろうか。
 3階の歴史展示室は一昔前に頑張って作った感じのする丁寧だが古さの残る展示となっていた。展示の内容は説明文のふりがなが多く縄文から丁寧に追っているのでかなり対象年齢が低い印象となった。個人的なお気に入りは常設展の端にある香川用水の話である。香川の水不足の話自体は知っていたので真面目に雨乞いをしたという記事や乗り越え方を見てやっと歴史が繋がったように感じた。
 特別展では美術作品の見方をテーマにしていた。素材や技法のどこに注目すると面白いかが書いてあるので博物館の行う美術展示といった感じである。ここでも私が美術に興味が出たきっかけである川瀬巴水の版画があったため運命を感じた。

厳ついビルにある

四国水族館

 電車でとことこ移動して今度は四国水族館へ向かう。ここは以前神戸にある水族館のatoaを訪れる際に手に入れたatoaと四国水族館の共通株主優待券を使って入った。この期限が今月末までだったので急いで四国旅行を計画したきっかけのようなものとなる。
 中に入るとカフェのようなボードが目に入る。ここでは生物名もその特徴も全てが手書きとなっていてボードに飼育員さんが書いているのである。写真に比べて差が分かりやすいので私はこの手書きシステムが大好きだ。

全て手書きのボード

そしてこの水族館の素晴らしいところは空間の作り込みである。水槽があまりにも美しく実際にある空間を切り取って持ってきたようになっている。博物館タイプの水族館にも関わらず身近に感じられるのが良いところであろう。
 イルカショーはアルファベット1文字がそれぞれの名前となっている可愛らしいイルカを至近距離、低い障壁で見ることが出来る。環境が素晴らしいのはもちろんここはイルカへの指示が手を振ったり敬礼したりと見ていて分かりやすい動作なのが特徴的で印象に残った。

壁が実質無い
餌=うどんがかわいい

2日目

桂浜水族館

 2日目は高知からスタートして桂浜水族館へ向かった。独特なキャラクターのおとどちゃんが有名なこの水族館は展示も独特である。入ってすぐに餌やりという名の課金スポットが書いてあり、実際に餌やり可能な生き物の近くに寄ると餌を強請られるのでガラスの距離を感じずとても楽しい。

近づくだけで寄ってくる金魚

 中は古いけれど面白い、北の大地の水族館のような水族館であった。しっかりふりがなが振られた手書きの説明もとても好きなのだがとても気に入ったのはオンライン餌やりのシステムでDX化の進め方が我々にも分かりやすいのが面白かった。
 確かに小さく立地も良い訳では無い水族館だが距離の近い水族館でファンになりやすくついつい寄ってしまうような水族館だと感じる。

課金場所扱い

坂本龍馬記念館

 同じく桂浜にある博物館のような場所である。入るとまず映像を見ることになるのだがこの映像が新しく導入がしっかりされているので詳しくない人間にとって有難かった。中は美術館のようにきれいな博物館で人と時代を追うので縦が揃っていて見やすい展示である。なにより大人ばかりの場所なので落ち着いて見ることができる。
 隣の本館は雰囲気を楽しめるような場所となっており、簡単に歴史をパネル展示で追うことができる。こちらの映像も見やすいので博物館が苦手な人はこちらをメインに見ても楽しいかもしれない。

美しい展示室

高知県立高知城歴史博物館

 中心地に移動して今度は高知城の博物館を見ることにした。城にはあまり興味が持てないのでまずは映像から見ることにした。映像の内容はありきたりなものだが新しいので見ることができる。私が恩恵に与ることは無かったのだが小学生向けの簡単な内容から大人向けの普通バージョン、字幕がメインの海外向けまで流されておりいかにこの施設が門戸が広いかが分かった。中には恐らく有名な刀があったのだが刀剣乱舞を通ってきていないので感動することは出来なかった。

城の横にある

3日目

徳島県立博物館

 この日は頑張って徳島まで移動しそのままの足で徳島県立博物館へ向かった。いくつかの博物館、美術館や図書館と共にあり規模がとても大きかったので入る前から圧倒されてしまった。
 中に入るとまずは自然史から見ることになる。映像が最近のもので見やすくパネル展示も情報量がちょうど良いので理解しやすい。しかも触って体験できるものが多く記憶に残りやすい形式をとっていた。自然史からそのままの流れで歴史に入り、東京国立博物館と同じように一生分の銅鐸が見られるのもこの博物館の寛容さと規模の大きさを感じられる展示方式である。
 途中には小さい子が飽きないようにゲームが用意されており特にVR体験は本格的なゲームのようになっているので大人も楽しめた。

新しめなゲーム

そして丁寧に流れを切らないように作られた展示なおかげで自然な流れで文化の話まで持っていっているのだ。ここの博物館は徳島にしっかり歴史があることを伝えている場所に感じた。ちなみに出口のところにリニューアル前の約50ページの教科書的なものとノートが無料でおいてあり貰うことができる。小学生向けらしいのだがしっかりしているので荷物に余裕がある際は貰うことをおすすめする。

教科書と言っても差し支えない内容

おわりに

 今回は私のルーツである愛媛を訪れることは出来なかったものの無事に四国旅行へ行くことができた喜びと共に書いている。まだまだ私の四国旅行は続くので来週の更新分も是非読んでいただきたい。

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