ビビりながら海/vacanza-2
2023/07/09 08:36
今日は朝6時過ぎに目が覚めた。海に行かなきゃ。オレンジ色の日差しに染められた水着たちを見て、すぐに思った。
昨日の夜は一連のことであまりに疲れて、海には行けなかった。
ビーチまでの道中、7時過ぎの街はバールに集うシニョーラたちを除けば、朝らしい平和な静けさが保たれていた。
イタリアにはビーチに入るために支払いが必要だと聞いたけど、それは一体どこで、何時から始まるんだろう、と気になりはじめた。ビーチのエリアに近づくとまばらながらも若者の集団やら、ほぼ裸に見えるような状態でランニングするragazzo(男の子)たち、自転車に乗りながら口笛を吹くイケおじシニョーレを見かけたりした。
ビーチには予約者用のエリアと書かれた看板がいくつも立っていたが、まだこの時間には利用者もいなかったので、知らないふりをしてずんずん海の方へ進んでいった。
人気のないビーチに波のしぶきが響いていた。走らずにはいられなかった。うしろから昇りつつある朝日を浴びながら、海へと近づいていった。「予約者以外立ち入り禁止」の看板がまた目に入り、海に足を入れた瞬間うしろから監視員に罰金を求められたりやしないか、なんて私の中のアルマジロが大きくなり始めたが、ま、いいじゃないか、と構わず足をつっこんだ。冷たすぎず、ぬるすぎもなかった。砂浜に上がって、新品のサンダルが砂だらけになってるのを見た。
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