新しい時代/Wリーグファイナル
僕が一番好きだった選手は、もうコートを去ってしまった。
それでもこうしてまた試合を観にきているのは、つい観たくなってしまう選手がたくさん居るからだ。
生で観るのははじめてのWリーグファイナル。選手から選手へ受け継がれていく伝統やメンタリティ、若手選手の成長、色んなものに胸を掴まれた。
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3月21日、久々のバスケ生観戦。暴風雨で、体育館にたどり着くまでがちょっとしたアトラクションだった。傘がひっくり返るひっくり返る…
コロナ禍で中々来れなかったのもあって、久々の体育館の空気感に安心する。2階席とはいえ、このコートまでの近さがバスケの醍醐味の一つだななんて思う。アリーナ席は、近すぎて心臓が持たんのでこのくらいがちょうどいい。
この日はWリーグ11連覇中の女王ENEOSサンフラワーズと、トヨタ自動車アンテロープスのプレーオフ ファイナルGAME2(2戦先勝方式)。
前日のGAME1の勝者はトヨタ、この日も勝てば優勝が決まる。しかし今までの流れからすると負けた次の試合はしっかりやり返してくるのがENEOS…!!ということで、始まる前から本当にどちらが勝つかわからない緊張感が漂っていた。
例年と大きく違うのは、ENEOSの大黒柱・渡嘉敷選手が怪我で離脱(皇后杯で右膝前十字靭帯断裂)していたこと。日本の大黒柱的な選手でもあるので、これは衝撃的なニュースだった。
一方で数年前から各チームの精鋭を集め、悲願の優勝を狙うトヨタにとっては、チャンスともいえる状況。
両チームの背景や選手の関係性だったりを知っているとどちらにも感情移入してしまって、僕は結局どちらも応援することに。わりといつもそうなる。
結果はトヨタの勝利(長くなるので試合の様子は割愛🙏)。一瞬の隙も見逃さないディフェンス、若手シックスマンの活躍、勝負どころで譲らないENEOSのメンタリティ、どちらのチームの姿にも涙が出てしまった。
試合後「みんなの個性が強すぎてまとめるのが大変」と安間選手。たしかに数年前、馬瓜姉妹や長岡選手をはじめとする精鋭が集められたての頃のトヨタは、まだインサイドのプレーや個々の安定感も今ほどはなくて、チームの調和もとれているとはいえなかった。その状態から、よくぞここまで…それぞれの成長と、まとめ上げた安間選手に胸を打たれる。
ENEOSは怪我で本調子でない選手も多い中、まずはよくここまで勝ち上がって来たなと…。主力メンバーでなくても勝てるのがENEOSではあるのだけど、当たり前に勝ちや連覇を求められるその重圧は、凡人からは想像できない。GAME1も含めベンチスタートだった藤本選手の活躍も印象的で、どんどん"次"の選手が出てくるもんだなと関心してしまった。
トヨタのスタッフ陣には、かつてENEOSで活躍し、トヨタでキャリアを終えたレジェンド・大神さんが居る。そんな光景すらも感慨深いものがあって、どこを切り取っても感動してしまう一戦だった。
色んな意味で、新しい時代の到来だ。
観戦に行くと必ず思うことがある。やっぱりバスケは面白い!!そしてやっぱり生で観るのが一番良い。ものすごく当たり前なことだけど毎回再確認せざるをえない。もっと頻繁に通えたら良いのだけど。
試合を観に行くのは選手とのエネルギー交換だな…。
試合後の表情から察するにもしかして…と思っていたら、やはり栗原選手は今季で引退だそう。リオ五輪の大活躍が昨日のことのようだけど、、本当にお疲れ様でした。
そして、僕の一番好きな選手だった吉田亜沙美さんも新たな道へ。
間違いなくひとつの時代を築いた選手だったし、僕が一番はじめに知った選手で、中3の頃からずっと大好きだった。吉田さんが引退したことで、自分の中で女子バスケのシーズン1(?)が終わった感がちょっとある。
Wリーグのコートに立つ選手は、時代とともに移り変わっていく。
そしてコートを去っても、また別の場所で新しい人生を歩み出す。
終わりのないその循環を、これからも見守り続けたい。
(4/6追記)▼さっそく激震すぎてびっくりした
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さらば1期目
早いもので3月いっぱいで、会社の1期目が終わります。諸々の書類を法務局に提出しに行ったのが去年の4月1日。1回目の緊急事態宣言が発令される直前でした。
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