最近のお悩み 3年か5年

ボストンで研究してる いまいです。
久々にnote書きます。

ボストンに来てから約1年4か月経過しました。

ボッスや同僚達が投げてくる提案に『Yes!Yes! I'm interested in it!』しか言わないYesマンになってたら、テーマが増える→実験が増える、となりラボに泊まる回数も増えてまいりました。起床0秒ラボインは最高!!!(大学院生の時とあまり変わらないぞ??)
渡米前に想像していたよりも随分と忙しくも充実した海外ポスドク生活を送っております。

さて、今回は将来に関して思うことや悩んでいることを備忘録がてら綴っていこうかと思います。

2022年3月現在は、日本学術振興会の海外特別研究員として”脳卒中の病態解明と治療薬の開発に関する研究”に従事しております。渡米した2020年11月~2022年11月までの2年間は支援を受けることができるため、ただただ研究に集中する毎日です。

色々なプロジェクトを抱えていることもあってか、2020年11月以後もボスに雇ってもらえそうです。3年目もボストンで研究できそうです。(まだ口約束ですが 笑)

ここでタイトルの『3年と5年』に入ります。

実際に研究留学をしてみて、1~2年間でゼロから始めたプロジェクトを論文にまとめるのは至難の業だと思いました。日本にポストを残した状態で研究留学をする多くの方が1~2年で帰国し、『もう少し留学していたかった...』と漏らしているのを聞きます。

一方、3年間はプロジェクトの遂行・人間関係の構築・海外生活を楽しむのには十分な期間だと思います。研究をゼロから始めたとしてもそこそこのところに出せるのではないでしょうか?(勿論、うまくいけばの話ですが、、)

3年を超える場合は、Jビザが切れる限界の5年間まで滞在することが多いようです(ソースは特になく、見聞きした感じ)
ですが、5年間の滞在ともなると年齢もそれなりになり、業績もより高いインパクトが求められるのでは?と思います。特に著名な研究機関に所属してる場合はなおのこと『こいつはいったい5年間なにをやってたんだ?(たいしたことないな)』と思われるかもしれません。
子供などがいる場合は、保険や学校や家賃の都合で結局日本に戻ることになる方も多いようです(これもソースは特にない)

知り合いのPIの方に相談した際には、PI視点でも3年間と5年間はそれなりの違いを求める、とのことでした。腰を据えて5年すると大きなプロジェクトもまとまると考える方は多いのではないでしょうか?
*個人の意見かもね

渡米計画時点では独身であり隣の特任助教の先生が5年間渡米してたこともあり、『Jビザが切れるまでの5年間は最低アメリカにてやる!出来たらこっちで骨を埋めてやる!!気ままな生涯研究ライフや!』と思ってました。

ですが、運よく結婚もできて日本に配偶者がいること+上記のこともあり

『5年いてもNature・Cell・Scienceを筆頭で出すのは無理すぎワロチ』
『アメリカでPIになるとかハードル高すぎ、無理すぎ草だわ』
『もしかすると3年目で日本に帰ってポストを探す方がいいのでは?』
『もうすぐ春で新年度だし募集ありそう。公募みて就活しないとかな...企業もありか??』
『でも脳卒中は薬にならないし、研究やってる企業とかないわ。少なくともあたしは知らない。みんな幹細胞治療とかの再生医療とかだわ』
『脳卒中の研究にこだわるのやめるべきなのか...』

など、最近は実験以外にも、こう言った悩みで寝られずに酒🍺に逃げる日々です(笑)

このように、今抱えている悩みを書き綴りました。
とりあえず元ボスや知り合いのツテをたずねて、空いてるポストがないかを聞いてみようかと思います。
過去に助教のお誘いは一度だけいただきましたが、渡米半年ということもありお断りしました。ポストをめぐる戦いは非常に限られた狭き門ですし、チャンスは何度もないので次のチャンスは慎重に決断していきたいところです。

国内国外のPIは勿論だけど、同年代でポスト持ってる人すごいなぁ。
まずは妻に相談し、その後に現ボッスに相談して人生を決めていきたいと思いました。

以上です。

終わりに。
同じ研究室出身でボストンのHarvard Medical Schoolに留学してた先輩は、5年のポスドクの後にScience誌に論文を出して大手製薬会社に就職されてた。
当時、セミナーしに大学にいらしてくれた時には『ハーバードの研究機関にいたらNature・Cell・Scienceいけるやろ』っとか内心思ってましたが、、、

ぶっちゃけ無理ポ \(^o^)/オワタ まじすげーわ。

最後にその論文を載せておきます。

RIPK1 mediates axonal degeneration by promoting inflammation and necroptosis in ALS
RIPK1というネクロトーシスに関わる因子が、ALS病態の炎症や軸索変性に関わってることを明らかにした論文。面白い。『ウェスタンブロッティング何百介したかわかんないし、途中はテクニシャンみたいな扱いだったよ、ハハハ』的なこと言ってた気がする。

まずは今のテーマをしっかりまとめていきたいですね。

本当に終わり。
(^▽^)ノシ


研究生活の糧にさせていただきます。