やほほーい。せぃが君です。
いわゆるVtuber活動をしています。
僕はラッパーでもあるんですけど、ラップを聴いたり書いたりする中で、個人的にヤバいなと思う押韻に巡り合うことが稀によくあります。で、ふと「どういう押韻をヤバいと思うのか」言語化してみようと思い立ちました。
(思いつく範囲なので、後で追加するかもしれません)
というわけで、書いていきます。
頭韻
大好き of 大好きなやつ。
一般的なラップの韻が小節のお尻で踏む(=脚韻)のに対して、頭で踏む韻。
頭韻は、脚韻と違って、韻までどう文章を持っていくか考える必要がないので、思いついた順にリリックを埋めていけるのがメリット。あと、そのまま踏み続ければ自動的に全踏みになるので、韻が固くなりやすいと思います。お尻で揃える必要がない=フロウの自由度が高いのも魅力。
あと、個人的に日本語の文法には、頭韻の方が合っていると思っています。
同音踏み
子音母音共に全て踏んでいる韻です。
歴史的に子音踏みともいうけど、純粋な子音踏みと区別するために、僕はこう呼びます。
子音踏み
母音は合ってないけど、子音のみで見ると踏んでいる韻です。
文章で踏もうとすると、正直同音踏みより難しいです。素直に変換できる助詞が「の⇔に」しかないので。
アナグラム踏み
踏み位置を細かく入れ変えて踏む韻です。
韻を色塗りすると、細かく色分けされて、一見大したことないように見えるけど、こっちの方が全踏みより難易度は高いと思う。
スプーナリズム(語音転換)
ある部分の語音を交換して踏む韻です。
わかりやすい例でいうと「アツはナツいね~」みたいなやつ。
FORKさんがよくされる印象。あと知る例だとMummy-Dさんとかも。
全踏み、完踏み
1小節とか2小節とかの単位で踏み抜く韻です。
これで文章としても綺麗に成立していると、美しい。
句またがり
ワードとワード単位で踏まずに、文節位置をずらして踏む韻です。
これをすると、テクニカルなかんじがして、文章としての自然さも上がります。
文章として自然
日本語として自然な、でも聴くとガチガチに踏んでいる!みたいなライムが書けると、ポイント高いです。
倒置法・体言止めを避ける、助詞を省略しない、ら抜きしない、時制や人称の一致に気を付ける等すると、成立しやすい気がします。
(文章の自然さは、意味の自然さと、文法の自然さがあると思いますが、個人的には文法の自然さの方を大事にしている気がします。意味の自然さは、ちょっとブレても、それはそれでリリカルだな~と感じるからです)
連踏み、踏み倒し
細かい押韻を畳みかけるように踏み続ける韻です。
五回とか十回とか踏み倒すと、気持ちいい。
関連性、響き合い
韻自体のワードの意味が近しく、響き合っていると、美しいです。
要は意味が似ている・関連していて、かつ韻としても踏んでいる状態です。
対表現
前項の「関連性、響き合い」と似ていますが、更に対表現になっているパターンです。
対義語だったり、ニコイチだったり。もうそれしかないという組み合わせ。なのに踏める。神様ありがとうという気分になります。
掛け言葉、ダブルミーニング
単に踏むのではなく、そこに二重の意味が含まれているリリックです。
キーサウンド
この名前が適切かわかりませんが、グルーヴのキーとなる音があって、その音で全体の流れを牽引しているような韻です。
可変拍子・転拍子
たとえば四つ打ち等のトラックに、三連符や七連符でラップを乗せたりする乗り方です。当然、拍がズレるんですが、そこはうまいこと帳尻を合わせます。すごい不思議なグルーヴが出ます。
母音スライド、スライド韻、階段
母音を一定の規則でスライドさせていきます。
母音という意味でも子音という意味でも、一文字も踏んでないんですが、僕は韻の本質はグルーヴだと思っているので、これも韻に数えてます。
母音スライドを使うと、「一文字も踏んでない、でも規則性はある」音が耳に飛び込んでくるので、すごい不思議なグルーヴが生まれる気がします。
踏まず踏み
「当然これで踏むだろう」と強く想起させるワードをあえて踏まず、けれど関連性のあるワードを置くやり方です。わかりやすい例だと「ライミングの瞬間」とか「アルミ缶の上にあるオレンジ」とか。
これは、どちらかというと魅せプレイに近いかも。
(思いついたら、以下追記)