【ギタリストのための音楽理論】セカンダリー・ドミナントはこうやって使う!
ロック中級ギタリストのほとんどはG7が「ドミナント・セヴン」と呼ばれることや、G7-CMaj7進行が「ドミナント・モーション」と呼ばれることを知っています。「セカンダリー・ドミナント」は「任意のコードの直前に、5度上のセヴンス・コードを配置する」ということもご存知のはず。
しかし次のような質問にみんなが堂々と答えられるかというと・・・そうでもない😅
◼️セカンダリー・ドミナントは何個ある?
◼️セカンダリー・ドミナントの上で使用できるスケールは?
◼️ドミナント・コードの種類を3個以上知ってる?
いかがでしょう?あなたは何問答えられましたか?
今回のテーマはズバリ「セカンダリー・ドミナントの完全攻略」!
内容はとてもシンプルなので、ギターが手元にない環境でもどうぞ気軽に読み流してください🥰
主要ドミナント・コード3種の呼び方
◾️「プライマリー・ドミナント」と「セカンダリー・ドミナント」
キー=Cにおいて、ダイアトニック・コード内に存在するG7(V7)のことをプライマリー・ドミナントと呼びます。
ダイアトニック・コード外に存在する、各コードの5度上にあるV7コードのことをセカンダリー・ドミナントと呼びます。V7/II〜V7/Vの5種類が存在し、例えば、V7/IIなら「ファイヴ・セヴン・オブ・ツー」と読みます。
セカンダリー・ドミナントのうち、D7はドッペル・ドミナントと呼びますが、V7に対するV7であるためダブル・ドミナントとも呼ばれます。
◼️セカンダリー・ドミナント上で弾けるスケール
プライマリー・ドミナントG7上で弾けるスケール(コード・スケール)は、キー=Cの第5番目のモードであるGミクソリディアンです。
ならばセカンダリー・ドミナントのコード・スケールも同じくミクソリディアンでは?と思ってしまったあなた、そうではありません☺️
図をご覧ください。もう全部書いておきました(笑)
セカンダリー・ドミナントの各コード・スケールの導き出し方は「セヴンスコードのコード・トーン(R,▲3、5、m7)のあいだにキーのメジャー・スケールを挿入する」と覚えてください。
以上でセカンダリー・ドミナントの基礎知識はOKです!拍子抜けするほど少ない情報量ですが、これを知っているのと知らないのとでは大違いです。
ここからは上級者を目指す方向けの内容としてV7/II〜V7/Vそれぞれの特徴を一歩踏み込んで説明していきます。興味のある方は是非🥰
【①】A7(V7/II)
キー=CのダイアトニックVIm7とルート音が同じであるためVI7 とも呼ばれます。
Aメロディック・マイナーP5↓とは、Dメロディック・マイナーの第5番目のモードです。
理論的にV7/IIのコード・スケールはメロディック・マイナーですが、実践ではハーモニック・マイナーP5↓(HMP5↓)を弾く方がしっくりくることも多いため、何を弾くかは好みで判断してください。
【②】B7(V7/III)
キー=CのダイアトニックVIIm7(♭5)とルート音が同じであるためVII7 とも呼ばれます。
Bハーモニック・マイナーP5↓(BHMP5↓)とは、Fメロディック・マイナーの第5番目のモードです。
「マイナー・コードに解決するV7ではHMP5↓が使える」と大雑把に覚えてしまってもOKです!
【③】C7(V7/IV)
キー=CのダイアトニックIMaj7とルート音が同じであるためI7 とも呼ばれます。
Cメジャー・スケールの▲7を半音下げてm7に変化したものがCミクソリディアンです。これはすでに覚えているギタリストも多いでしょう。
注意点として、「メジャー・コードに解決するセカンダリー・ドミナントのコード・スケール」は原則ミクソリディアンですが、「メジャー・コードに解決するドミナントのコード・スケール」の場合はリディアン♭7など他のスケールが候補になることもあります。
【④】D7(V7/V)
キー=CのダイアトニックIIm7とルート音が同じであるためII7 とも呼ばれます。
Dドリアンのm3を半音上げて▲3に変化したものと考えてもOKです。
D7-G7と2つのドミナント・コードが連続するためダブル・ドミナントとも呼ばれます。
余談ですが、3つ以上のドミナント・コードが連続することをエクステンデッド・ドミナントと呼びます。たとえば、D7の直前にさらなるV7コードA7を加えたA7-D7-G7のようなコード進行のことです。
【⑤】E7(V7/VI)
キー=CのダイアトニックIIIm7とルート音が同じであるためIII7 とも呼ばれます。
Eハーモニック・マイナーP5↓(EHMP5↓)とは、Aハーモニック・マイナーの第5番目のモードです。
Cメジャー・スケールの第5番目の音Gを半音上げてG♯に変化したものと考えてもOKです。
典型的な使い方として、例えばキー=Cで登場するBm7(♭5)-E7-Amというコード進行に組み込まれることが多く、この進行のことをマイナー・ツー・ファイヴと呼びます。
◼️実践的なフレーズ練習
宣伝になってしまい恐縮ですが😅
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お疲れ様でした!
いかがでしたか?思ったより単純な仕組みだと感じたのではないでしょうか?
この仕組みが理解できれば、セカンダリー・ドミナントを含むコード進行上でカッコよくスケールチェンジしたり、シンプルなコード進行を自分なりにアレンジすることだって可能になります❗️ギターは頑張ったら頑張っただけ、ハッピーな経験を与えてくれる素晴らしい楽器です。
・・・といっても今回はまったくギターの話はありませんでしたがね😇
この記事があなたのギターライフのお役に立てることを願っております。
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