【本紹介】鴻上 尚史: 「空気」を読んでも従わない
□紹介する本
「空気」を読んでも従わない: 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書)
鴻上 尚史 (著), 2019/4/20
岩波書店
□メモ
・世間と社会の違いを定義する。
日本は農耕民族だったために、村をより強く意識するようになった。
これが、日本ならではの「世間」の始まり。
暗黙のルールを用意し、年功序列を作り、破るものは村八分にしてきた。
共に過ごす時間が多いことが重要とされた。
対して、社会は日本で言えば、世間以外、すなわち、身内や仕事仲間など以外の人間を指す。
日本では、世間以外との対話の仕方を知らないので、知らない人と話せない。
知らない人が困っていても助けられない。
・ある人が属するのは、自分の世間か、社会かの見分け方。
自分がその人に嫌われたらどうなるかを考えてみる。困るか、困らないか。
その人からの頼みは、果たして自分のためなのか、自分とその人のためなのか、それとも、その人の欲のためだけなのか、を考えてみる。
・空気を読むとは?その対策は?
空気は、世間で作られる暗黙のルールである。
これを壊す方法は、ボスがいない場合は簡単だ。裸の王様に直に触れることである。勇気がいるだろうが、
「これってーじゃなきゃいけないの?誰がそう言ったの?」と直接言ってしまうことだ。
ボスがいる場合、これはもはや戦いは日本との戦いになる。いずれ壊すために一時的に受け入れよ。しかし、その世間に属さない時はいくらでもその思いを解放せよ。
そして、共感する仲間を集めて、新たな局面にせよ。
本当に辛い場合、
世間のルールを利用せよ
5つある:
年上が偉い
同じ時間を生きることが大切
贈り物が大切
仲間外れを作る
ミステリアス(なぜかわからない身内内の慣例の発生)
ボスよりは上はいるか?
いやことを要求されたら、贈り物で逃れる(ジャイアンとのび太の関係)
同調圧力は良い方向では、
震災の時みんなが一つになって急速な復興を可能にする。
(日本は土地柄災害が多いため、これは倭人からすでにあったのだろう)
・他者の評価を気にしない
自分は自分、自分の好きなこと、楽しいことに打ち込む。
そのレベルは自分で評価し、上手くなるほど楽しくなる。
#読了日
23.07.21