使命感を持つために
NPO業界には使命感を持って仕事に取り組んでいる方が多いですが、全員がそうというわけではありません。
誰かの使命感をフォローしたい人も多いです。また、自分もいつか独自の使命感を持って活動する時が訪れるかもしれないと期待している人もいるのではないでしょうか。
私が企業がNPOに転職した時は、社会問題を解決することをお手伝いしたいという気持ちが強くて使命感はありませんでした。
それでも、NPOで働いているうちに、新規事業の立ち上げが得意だなとか、研修講師をしたい気持ちが強いなとか、ファンドレイジングを軸に考えを深めていくのが好き、社会的インパクト評価でのアウトカムの指標化を考えるのを楽しんでできる、複数の組織と関わりながら仕事をしたい気持ちがあるななど、こだわりみたいなものが見えてきました。でもそれは使命感ではありませんでした。
個人事業主になって様々なクライアントのNPOさんたちとお仕事をすることを通じて、やっと使命感が芽生えてきたような気がします。
使命感を持つと周りから大変だと思われることも楽しんで向き合えたり、苦労なく継続できたりと自分を大きく変化させることができます。
使命感を持つ適齢期というのはありません。今回は、書籍「英雄の書」を参考に使命感の持ち方について見ていきましょう。
夢を語る人、使命を語る人
あなたがファンドレイジングの伴走支援者を探しているクライアントの担当者だったとして、以下Aさん、Bさんの候補者の発言のどちらに好感をもつでしょうか?
Aさん:私の夢は、日本で屈指のファンドレイジングの伴走支援者になることです。
Bさん:私の使命は、クライアントが団体らしいファンドレイジングができるように伴走することです。
Aさんの発言は、Aさん自身が日本で屈指の人になるために、自団体の案件が1つの踏み台になっているのではないか・・・という不安がよぎります。
一方Bさんの発言は、クライアントによい状態に変化してもらうことを信念に持っていることがわかりますので、信頼感や安心感を感じます。
使命は他者を思うことからしか生まれないのです(P114)
使命を持って行動することは、たとえ嫌われたとしても信じることを言い切ることでもあります。Bさんは、団体らしさが考慮されていない計画には、代表さんが作成したものであっても、それを是とはせずに、団体らしさを追求する行動案の検討を挙げ続けるでしょう。
使命感を持つために必要な自尊心
使命感には自尊心が影響しています。誰から何と言われても、嫌われたとしても自分が大切だと思っていることを守ることです。
単なるわがままと自尊心の違いは何?
と疑問に持つかもしれません。その違いは、
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