180日後に去る私 13
私は10月に入社したので、3ヶ月の研修期間が終わると同時に年も明け…新たな気持ちで新年をスタートさせました。
新年初日に、他の先輩社員と同じ一般社員としての給与辞令を受け取りました
(先日の工場長との面談の趣旨は、どうやらこれの意思確認がメインだったようです)
月収も満額頂けるようになり手取りが増えました。仕事の内容は特に変化はないですが、一端の社員として認められるのは、やはり嬉しいものです。
今年は、この職場での課題や改善点をひとつひとつ解決していくぞ!と意気込んでいました。
この時はもう年末の忙しさを乗り切っていたので、少々の忙しさでは動じる事がもなくなり…よっぽど珍しい製品の注文が入らない限りは、メモや電話は確認にしか使わなくなっていました。
資格の取得は会社がなかなか動いてくれないので(何だかんだ理由をつけて来期に先延ばししている様でした)
まずは製品の保管場所を確保、場内の整理整頓に着手する事にしました。
小さな工場なので、スペースに限りがあるとどうしても製品や必要資材を縦に積み上げてしまいがちです。
しかし、せっかく作った製品が破損してしまう恐れがあるし、荷崩れの危険があります。
作業効率の観点からも、何かを取るために何かをどかさねばならないという…非常に無駄な時間が発生していました。
色々とあれこれ考えました。
工場長にも知恵を出してもらい
「可動式の棚を設置すること」
を思い付きました。
パレットが入るサイズの棚を作り、可動式にする事で奥にも製品を置く事ができる。
パレット同士が干渉しないので製品同士がぶつかって破損する事はなくなる。
高さを出して充分な耐久性を備えれば、保管できるパレットの枚数は据え置きにしながらも、落下の危険性を無くせる。
もちろん専門の業者へ依頼するので、経費は結構かかります。
しかしこれでもう、製品の破損に悩まされる事はなくなり、保管場所は確保できるし、必要なものを取り出すだけなので作業効率も上がる。
何より安全性が飛躍的に上がる。
まずはこの導入を目指しましょう。
予算を出してもらえるよう社長を説得しましょう。
数字、効率、安全。
どれほどのメリットを生むか工場長と一緒に考えて、会社に掛け合ってもらえるよう提案しました。
社長を相手にプレッシャーもあったでしょうが、精一杯動いてくださった事に今でも感謝しています。
会社を去るまで
あと168日