180日後に去る私 59
それからのC君は徐々にではありますが笑顔も取り戻してきて、淡々と確実に努力をしていました。
一回退職を言い出してしまうと、普通は職場に居づらくなって結局辞めてしまうことの方が多いですが、彼は見事に返り咲いてくれました。
本当によく頑張ってくれたと思いますし、我々同僚も出来る限りサポートをしました。
現在も彼は一緒に働いていますし、もうすぐ30歳になります。成長著しい、先が楽しみな仲間です。
この2020年で1番頑張ったのは、きっと彼だったと思います。
私はそう思っているのですが、工場長はそうじゃなかったみたいなので…
それだけならまあ考え方の違いで良いのですが、理由が許せなかったので記しておきます。
少し前に書きましたが弊社の評価制度が適当なのは、きちんとした基準がないからです。
一応年2回のボーナスのタイミングで
「自己評価シート」
なるものを書くのですが…
内容は後々記すとして、要は自己評価と工場長評価に差がないか確認し、意識を擦り合わせる為の面談を行い、今後の目標を定めるという目的があります。
評価は項目毎に1から5で表され、その総点が
「評価、ボーナスの額」
に影響されるということです。
工場長は
「自分を客観視できてるかも見てます」
と言っていましたが…本当に口だけの人を相手にしていると疲れます。
自分の都合でしか物事を捉えていないので、周りが疲れるのは当然でしょうが。
この年、2020年の終わりにC君の評価についてチラッと尋ねました。
その時の答えが「許せなかった」です。
「C君頑張ってるのはよく分かるんやけどね、一回退職の話があったから…他の人より辞める可能性が高いので、高い評価はつけれなかったね」
マジで馬鹿なんですか?
誰だって辞める可能性などあるし、そんな会社やから辞めていくんやろうが!
本当に私がこれを言わなかったのは大変でした、我慢するのに。
C君はマイナスの状態からプラスの方向へと持っていったんですよ、これは並大抵の事じゃないです。
例えば、もう辞めるの状態が−100だったとしましょう、それを20に持っていくだけで120頑張ってる訳ですよ。
数字は例えに過ぎませんが、これを評価せずに何を評価するんです?
そして1番の問題は
「自分を客観視できてるか?」
と会社は偉そうに言ってきますが
「評価が上司の主観」
だという事。
人を舐めるのもいい加減にしろ、と言われても仕方ないでしょう。
会社を去るまで
あと122日