
不格好でも
デミグラスソースが濃くて
たまに焦げてるハンバーグ
今になって思う、お母さんきっと料理苦手だったんだろうな
子供の頃は、好き嫌いというより食わず嫌いが多かった
特に野菜は殆ど口にしたくなかった
主食はポテトチップスみたいな事してたな
『夜ご飯なにがいーい?』
どうせ決まってるくせに、野菜を入れた何かでしょ、何て毎回聞かれる度に思ってたな
そんな当時から捻くれていた私だが、とんでもない子供舌でもある
好きな食べ物は
オムライス・唐揚げ・ハンバーグ
そう、お子様プレートだ
夜ご飯のメニューを聞かれる度この三つを要望していた
『また〜?』と言われながら却下されるのだけど
…やっぱり最初から決まってんじゃん
食べれない訳ではないけど、大人になっても野菜を食べようという思考にならない
今でもこれなら、子供時代
食べさせることに本当に苦労しただろうな
一度騙された事だってあるんだ
『今日のご飯なにー?』と聞いて『ハンバーグ』と言われて喜んでいたのに
ピーマンの肉詰めが出た時の絶望
これは嘘だ!と喚いた、嘘つくなってよく言うくせに酷いじゃないか!と喚いた
そしてお母さんの最終奥義
『嫌だったら食べなくていいです!』
出たよこれ、すぐ言うんだ
泣きながら食べてたなあ、やはりお母さんには勝てない
よく実家の手料理は懐かしいというか、心がジーンっとなり温かい気持ちを感じるけど
私の場合は良く泣いていた記憶が出てきてしまう
それほど偏食だったのかもしれない
苦労かけてしまった
そんな思い出ばかりな筈なのに、このお題を貰った時に
浮かんだのは、少し焦げ目がついて絶対ソースで誤魔化したじゃん
ハンバーグだ
普段何でも淡々とこなしてるお母さんなのに、料理になると様子がおかしい
そういう部分も思い出せて良かった
東京にはどこにも無い、実家に帰らないと食べられない、特別な
今永家だけのあのハンバーグが
一番美味しいに決まってる
私もハンバーグ今度作ろう
焦がさないといいな