このまま時間が止まってほしい どこかで聞いたことあるような言葉が 口からでた 初めての町 まだ夏が終わっていないのか生温くて、雨のせいか湿っぽい 少し懐かしい気持ちになるのは何故だろう 不思議な感覚だ 一番行きたかった場所はやっぱり海だ 透き通った青で想像通り綺麗だった 太陽の光がキラキラ反射して、活き活きしてるみたい 自分とは不釣り合いで少しだけ背を向けたくなった 、、ただの考えすぎた 最終日の夜、もう一度その綺麗な海を見たくなった 昼間とは違う、黒い水面に街灯の光が
少し不安を感じる でもそれ以上に 期待に胸を膨らませていた事を思い出した 「やらなければいけない事を先にやり遂げなさい」 良く母が口にしていた言葉だ 周りと比べるのは違うのかもしれないけど厳しい方だったと思う 同じ時間に起きて、好きでもない学校に行く、同じ時間に家に着いて、宿題を終えて、明日の準備をして、ご飯を食べて、お風呂に入り、そして同じ時間に寝る 当たり前の生活は幸せな事だと思う、でもどこか息苦しかった 時々、ここから逃げてみようか何て考えたこともあった そん
魚は好き 水族館も好き でも一つ心の中で思っていたことがある エラだ そう魚のエラが苦手 水族館でエイのエラを下から見たとき ゾッとした いや、分かってる 生きてるんだよね、私にはエラはないけど 生きてる証だよね 、、、でもごめんね パクパク動いてる線が怖い 線? そういえばカニカマのあの赤い線 あれも少し苦手だ カニカマに何の罪もなければ味は好きなのに 赤い線がどうしても許せない ああ、どうして眠れない夜に限って思い出してしまうのか 背中が何だか痒くなってきた
高くなるにつれて、少し怖くなってきた おかしい、昔はこの高さに興奮していたのに 遊園地には欠かせない、乗り物 「観覧車」 遊園地以外でも広い公園にポツンと佇んでいたり、中にはサービスエリアに作られている場所もあるらしい 私も昔からずっと好きだった 必ず乗らないと気が済まなかったし、絶叫系に乗れない分、私にとって唯一の楽しみでもあった 町全体を一望出来て、見慣れた世界なのにどこか初めて見るような新鮮な気持ち 夜は更に綺麗で、時が止まったような気分にもさせてくれる 久し
古本屋で何となく手にとった本 表紙に一目惚れして ウキウキしながら家に帰った日を この本を読む度に思い出す 宇宙や神話、中々直に触れられないものに昔から憧れがある 良く宇宙人は本当にいるとか UFOを見たとか テレビ番組で放送される事も多くて、食い入るように見ていた 家族はどちらかといえば、現実的に物事を捉える人が多くて、否定も肯定もすることなく 流していたけど そちらの世界にも住んでみたいと 本気で考えていた時もあった でも実際には無理だ、そんな気持ちを解消して
回転寿司が好きだ 暇さえあれば一人でも行く それくらい好きな場所だ 最近だともう、お寿司は回転しない所が殆どで少し寂しい レーンに乗ったお寿司達を眺めるのが子供の頃は好きだったのに 中々タイミングが難しいのと、優柔不断が出て良くチャンスを逃してたなあ ウキウキした気持ちは味わえないのかなんて思いながらお寿司を選ぶ マグロ、、ずっと好きなネタ 今永成美といえばマグロと言うくらい私はマグロが好きだ でも何故かこの日は、マグロよりも甘エビの気分で 私は当然のように甘エビをタ
『5分以内で自分を表現して下さい』 とある演劇スクールで渡されたプリント 一行だけ書かれていたこの文字 どうやら来週までに考えてこなければいけないらしい 雑な課題だなと思った 自分を表現するとは何だ 周りの皆は意気込んでいるけど納得しているのか いや、私はあくまで生徒 評価される側の人間 黙って与えられた課題をこなして期待以上の物を魅せなければ …難しい 大体、自分という人間を5分以内であらわすなんて出来るわけない 生まれて何十年も歩んできた人生を 5分でまとめるなん
肩をぶつけられた 名前も知らない通行人に 痛くて、体も心も その人はきっと無差別に対して意味もなく 怒りをぶつけるように 私に当たったのか 間違ってる、その人の行動は間違ってる でも一つだけ正解なのは 私にぶつかった事だ 未だに不快だったと、記憶に植えつけたから その場で『痛い』と叫ばないのは 次は私がおかしいと思われるのが怖いのか 逆上されるのが怖いのか 大事にすることでもないと、ぐっと堪える 不思議だ、痛いのは私のほうなのに 何故堪えるのは私なんだろう そう、こん
頭に浮かぶのは5人の存在 幼い頃から、文字を書く事が好きだった 理由は分からないけどノートに字を写してる 時間は何だか落ち着いて、頭の中が空っぽになる その中でも、自分の好きな曲の歌詞を写すことに没頭していた 何故か文字に表してみると、また違う感覚が出てくる 今考えたら、耳で聞いて目で見て、2倍その曲を自分なりに楽しんでいたんだなとか思う 実は、初めてこの曲を聞いた時 中々頭に入らなくて 『綺麗』という文字だけが浮かんだ 倒景の曲を耳にして、その感覚しか出ないことは初
歯医者は嫌いだ 機械音も 無駄に優しい声色の先生も 隣にいた小さい女の子が 連れていかれた 可哀想に、涙で顔がぐしゃぐしゃだ あの子は一人で逃げられない お母さんにしっかり捕まってる 何処に行こうが必ず捕まる もう耐えることしか出来ない 私は、逃げれる まだ治療を受けてないし、道徳は守れてないかもしれないけど 二度と会わなければいい 私は、いつだって逃げれる あの子とは違う、自分の意思でここから逃げる事も出来る きっと誰も追いかけては来ないし、 居なくなった瞬間に
『今』を生きてるのは『過去』があったからで 先に『未来』が待ってるからだ 小さい頃から誰にも言えなかった事がある それは『もう一人の私』という存在だ この子は凄い、私とは全然違う 明るくて前向きで人懐っこい好奇心旺盛な子だ 言葉が怖かった、ナイフみたいに胸によく刺さるから。抜くと傷が広がりそうで放置するしかなかった 飲み込んで蓋をする、バレないようにしないと 家に帰ろう、帰れば終わる 私だけの部屋がまってる、誰も邪魔は入らないし、入れさせない それまでの我慢だ 不思議な
一番難しいテーマだ、何も出てこない 誕生日がどういう日なのかは知ってる 人が誕生する奇跡みたいな日、一年に一度しかない特別な日だ 数字が増えていく度に、人間になって何年目かあ、なんて思う あまり思い出はないけど、唯一覚えてるのは冷凍庫にアイスケーキを見つけた時だ 奥の方に隠されてて、サプライズで買ってきてくれたのかなんて子供ながら思った 夏休みの終わりだから、特に楽しいこともない 大人になった今でも忘れられる事が多い日だ だから自分の誕生日は実はそんなに好きじゃない
光をまとってる人だと思った 夏のプラネタリウムに行くと9割の確率で解説される三つの星 授業でも習う有名な三角形は、こんなに明るい街でも見つかるくらい力強い光を放ってる その中でも一等星のベガが一番明るい恒星らしく、白く輝いてるから真夏のダイヤモンドとも言われてるらしい 地元もそこまで星が綺麗に見える街ではなかったけど、夜落ち込んだ時に散歩をしながら明るい星をずっと眺めてた 宇宙が好きだ、広くて、自分がいる今の場所とは絶対に違う時間が流れてる 忘れたいことも一瞬で忘れられる
一口かじると一気に脳が刺激されて 幸せな気持ちで満たされる 子供の頃から甘い物が大好きで ご飯よりもお菓子ばかり食べてしまう子だった その中でもチョコレートは今でも私にとって欠かせない物だ 特に何か大事な話をする訳でもなく 横にいるだけで気まずくならない むしろ落ち着いている自分がいるのはどうしてだろう 甘い空気に包まれてる感覚 あまり自分から話しかけるのは苦手な私が、気になって声をかけてしまった そのくらい一人違った雰囲気がある人 ストレスを感じる瞬間 ああ、また失敗
水族館が好きだ 当たり前な話、魚が沢山いる 知ってる魚もいれば見たことない魚もいる 見ていて飽きないその時間はあっという間だ でも1番好きな所は静かで非現実的な空間だからだ 本物の海の中は分からないけど、歩く度に中を散歩してるみたいで夢の中にいるみたい 中々帰りたくないここに居たくなる そんな神秘的な気持ち 視界に入った時の印象が強い 今まで出会ったことのない妖艶で艶っぽい感じ 中々触れてはいけないような気がして一枚ガラスを挟んで見ていたくなるような そんなイメージ 知ら
昔、一人だけ私にも推しがいた事を思い出した 自分には考えつかないような感性・表現 何よりその人が放つ言葉も作る音楽も大好きだった 抱えきれないのによく感情を押し殺す 小さい頃は今より酷かった 部屋に籠って一人の世界に入り込む そんな繰り返しだった きっかけは些細なことで、その人の曲が耳に入った時涙が止まらなかった 勿論、出会ったことも出会うこともないはずなのに共感してくれてるみたいな寄り添ってくれた気分になった。 凄い、一つの音楽でこんなに軽い気持ちにさせてくれるなんて