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イヤホン

肩をぶつけられた
名前も知らない通行人に
痛くて、体も心も
その人はきっと無差別に対して意味もなく
怒りをぶつけるように
私に当たったのか
間違ってる、その人の行動は間違ってる

でも一つだけ正解なのは
私にぶつかった事だ
未だに不快だったと、記憶に植えつけたから

その場で『痛い』と叫ばないのは
次は私がおかしいと思われるのが怖いのか
逆上されるのが怖いのか
大事にすることでもないと、ぐっと堪える

不思議だ、痛いのは私のほうなのに
何故堪えるのは私なんだろう

そう、こんな人間
こんなどうでもいい内容をずっと覚えてる
感情も出てくる
怒りから悲しみには変わってはいるけど、
中々出ていかないもので
これが嫌なことに、辛い一日に限って蘇ってくる
あの時、『痛い』と叫んでおけば良かったのかな
おかしいと思われても、堪えなければ良かったのかな

こんな時は、遮断をしないと
でも今日に限ってイヤホンを忘れてしまった

負の感情に包まれている時
周りの音が敏感になる
電車の音とか雨の音とか、追い詰められてるみたいで苦しくなる
私にとって欠かせない物なのに
忘れてしまった

いい加減
自分で自分の耳くらい塞げるように
ならなければいけないのかもしれない

辿り着くといいな

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