【全国小中高休校について考えてみました −たどり着いたのは、私たちには大切な選挙権があるということ−】
全国小中高休校の要請は、まさに青天の霹靂でした。3月2日からの休校に困惑する保護者の声を耳にして、国外にいて何も出来ない自分がもどかしくなります。でも、次はもしかするとイギリスかもしれないと思うほどに感染者数が加速的に増えています。
なんて無茶を!と思った方が大勢いるでしょう。しかしながら、この要請が出てからの社会の動きは迅速でした。小中高生に送料だけでお弁当を配布する会社、オンライン教材を無料で配信する会社など、いくつもの会社が今できることを提供し始めたことに、安堵し、日本の市民社会の底力を確信した次第です。
これを機に、地域の横のつながりが強くなるかもしれません。小学校に入ると、送り迎えがなくなり保護者が横につながるチャンスが少なくなってしまうのですが、このような危機を乗り越えるために、子どもは仲が良いのに親同士は知らなかったという方々が知り合いになったり助け合ったりするかもしれません。または、あまり顔をあわせないお隣さんが助けてくれるかもしれません。
それぞれの人たちが、今自分に出来ることを本気で考えるようになった。そう思うと、首相要請は青天の霹靂だったけど、市民が皆、コロナウィルスの問題解決を自分の事として捉え始めるようになるきっかけになったとも言えます。
そこで、私は首相の要請を、もうどうにもならなくなってしまうので国民の皆さん、どうにか手を貸してください、自分の事として捉えて国を助けてくださいという「要請」だったのではないかと考えます。それまでは、政府の対応が悪いと責任を他になすりつけていた人たちが多かったのに、今は自分が感染源にならないようにと気をつけようと意識を変えています。この要請は、後に、出されて良かったと思われるものになるのではないかと思います。
そこから先が大事です。この要請は、言い方は悪いけど、政府のお手上げを示しているのです。そしてその政府は私たち市民が選んだ議員で構成されています。だから、これでもしコロナウィルスの問題が解決しても、良かったねと思うだけでなく、その先、つまりこのような事態を引き起こすような政治家を選ばない、というのが大切なことなのです。
私たちには選挙権が与えられています。政治家を選ぶことができ、強いては政府を作ることが出来るのです。そのことに今一度気がついて、次回から他人事ではない投票を行いたいものです。