あなた
少し痩せた後ろ姿が頼りなくて
空いた片手が心許なくて
身体ごと引きずり込まれそうになる
一人で立つのも漸くな私には
寂しさが胸に沁みる
依存してた執着してた
傷ついたし傷つけた 舐め合って
2人だけの世界で 笑ってる振りをした
それが幸せなんだと思おうとしてた
壊れないように必死だったけど
出会った時から埋められない傷があったよね
だから
だから愛せたんだと思う
だから 愛しきれなかったんだと思う
好きだった
初めて自分を受け入れてくれた人
初めてを捧げた人
初めて永遠を誓った人
悲しいくらい人生の中に
あなたは詰まっていて あなたしかいなくて
あなたは いつも泣きそうな笑顔だった
辛かったよね 私と居たら
苦しかったよね あなたの悲しみを
一緒に背負えるほど 私は大人ではなかったし
あなたの苦しみを分かち合えるほど
私に余裕はなかったし
あなたの辛さを理解できればできるほど
心から笑うことはなかった二人だった
だから もういいよ
幸せになって
ごめんね
ごめんね
沢山傷つけたね
愛がわからなくて
愛し方も愛され方も不器用で
上手く出来っこなかったから 歪な愛だったよね
ごめんね
それでもあなたと居たかったの
あなたを苦しめても あなたが傷ついても
分かっててそれでも あなたを手放せるほど
私はいい人じゃなかった
少しは 大人になれたのかな
もう一度 生まれ変わっても
同じことになるとしても
私はあなたのそばに
どんな形でも
変わらず愛すよ
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