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心の食べ物 その1(前編) 【息子への手紙】

(1)心にも食べ物が必要なのだ!

小学六年生の三男の向爾(こうじ)が、最近元気で活き活きしてきた。良いことだ!
父兄参観日に体育の授業を見に行って、向爾が元気になったわけが判った。

体育館でマット運動と跳び箱をやっていた。マット運動が始まり、「倒立転回」する子が居る。
「オ~! 凄いぞ!」と、鈴木先生の声が飛ぶ。
・・・・・・嬉しそうな顔、得意気な顔、がある。

その横のマットでは「でんぐり返し」する子が居る。
「オー! 良いね~!」と、鈴木先生の声が飛ぶ。
・・・・・・少し恥ずかしそうだが、嬉しそうな顔がある。今度は、跳び箱だ。

七段を跳んだ子が居る。
「オ~! 凄いぞ!」と、鈴木先生の声が飛ぶ。

その横の五段を跳んだ子が居た。
「ウン、上手くなった!」と、鈴木先生の声が飛ぶ。先生に褒められた子供達は、それぞれが嬉しそうである。

そうか、鈴木先生は、それぞれの子供に目を走らせて、それぞれの成長段階に合わせた声を掛けるのか、だから子供達が嬉しくて活き活きしているのか! 良い先生だな~! と、嬉しくなった。
子供は、先生に目を掛けられると、嬉しくて、やる気になれるのだ。


中編につづく