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リスとヘビ ♏

一般的には、リスとガラガラヘビだと、圧倒的にガラガラヘビのほうが強いように思われていますが、実は、そうとも限らないのだそうです。

これは、前にテレビのドキュメント番組で見たお話しですが、アリゾナでは、リスのしっぽふりふりが、ガラガラヘビを退散させてしまうとのこと。

どうして、しっぽをふりふりしただけで、ガラガラヘビが退散するかというと、リスのしっぽふりふりは、ガラガラヘビとリスとの間で、「わたしはあんたがそこに居ることを知っているよ」という、リスの合図となっているからだそうです。

リスは、ガラガラヘビがいることを認識していると、ヘビが攻撃できる30センチ以内には、けっして近づかないから、ガラガラヘビはいくらそこで頑張っても、ご馳走にありつけないので退散するしかないとのこと。

おもしろいものだなぁと思いました。

蛇という存在は、神話や心理の世界においても、古来から頻繁に取り上げられるシンボルとなっています。

意識を蛇にフォーカスしてみると、なかなか言葉にしにくいような、かなり深いところが刺激される感じがすると思いますが、母系社会が続いていた太古の世界では、蛇は、生命力そのもののシンボルとして扱われてきました。

また、中国神話において、人類の祖とされる伏羲(ふくぎ)と女媧(じょか)は、頭は人間、身体が蛇の形で描かれていますし、ギリシア神話においては、メデューサの髪のように、身体の一部が蛇である怪物が多く登場します。

そして、欧米のキリスト教世界では、蛇は、人間に原罪をもたらした邪悪の権化とみなされる一方で、ウロボロスの蛇は、自らの尾を飲み込み、はじまりとおわりが一致することから、永遠・不滅の象徴とされてきました。

また、脱皮を繰り返す蛇は死と再生を表わすでもあって、杖と巻き付いた蛇の図象は、医学のシンボルともなっています。そして、心理学のほうでは、「象徴的蛇殺し」というのは、人間の成長のステップに欠かせないものともされています。

蛇は恐ろしい毒をもって相手に災いをもたらす存在でもあり、恐れの対象ともなっています。

蛇は、存在を無視したり、その存在を知らなかったりすると、襲われたりして命取りにもなるけれど、この、ガラガラヘビとリスのおはなしは、あたかも、深層の蛇も、その特質に慣れて熟知することで、むやみやたらに恐れずに済むことを教えてくれているようです。

(2012.10.15)


*星のエッセイ
過去記事を、12サインのいくつかに当てはめて、リライトしています。
題名の横に表記された12サインの性質に触れた内容が、テーマとなっている文章となっています。