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衆議院選挙2021年の北里明日香の総括。


こんにちは、こんばんわ。
北里明日香です。

読者の方は、衆議院選挙に投票に行きましたか?
私は期日前投票で行きました。

では本題。


昨日10月31日(日)に衆議院選挙2021の実施と開票が行われた。
もちろん、読者の人で知らない人はいないと思う。

そして開票された。

結果的にこうなった。


◆自民・公明与党は限界 そして受け皿の維新


今回の結果について考えてみた。
この4年間の総決算のような選挙だったと思う。
もちろんその4年の間に与党に勝ち目があれば
解散していたはずだ。
自民党には自前の各選挙区の情勢調査を持っており
その調査の正確性は90%以上を超える。
ほぼ間違いない分析結果が得られると言われている。

だからこそ、小泉首相の郵政解散や、
過去の安倍首相のアベノミクス解散などでは、
この自民党の独自の情勢調査の結果を見て
解散に踏み切る。
正確性が90%以上なのだから負けるわけがない。
小泉首相時代の郵政解散の時は99%以上の調査結果で
ほぼ完璧だったという。

もちろん、各メディアの世論調査の10倍〜50倍以上の
人員やお金を使うために、年に数回しかできないといわれている。
各メディアの電話調査のレベルじゃない。
とんでもないほどのお金がかかる情勢調査なのである。
そんな中で私は総選挙は11月7日と予測していたが
10月31日に衆議院選挙の実施と開票となった。
そして結果は上記である。

ひと目見ると、自民公明の大勝利と思われるが、
果たしてそうなのか。


この4年間において、特に最後の2年間は厳しいものがあった。
新型コロナの発生や、2020TOKYO五輪の延期、また強行開催
緊急事態宣言の連発。時短要請。不自由な生活。
雇用の崩壊、大学の入学式や卒業式の中止
ワクチン接種のゴタゴタに
オンライン授業にリモートワークなどなどきりがないほどの
ことがあった。
それに対して、有権者が与党の対応に対して、
「いままでのことでよかった。あのアベノマスクも助かった!
10万円給付金もよかった!緊急事態宣言連発してよかった!
暗い世の中にTOKYO五輪の開催は満足した!」

と思うだろうか。
私は思わないと思う。
しかし、現与党に投票したのも事実である。
ここが一番、思考するところである。


「新型コロナ対策はほぼ後手後手にまわり、
東京五輪もギリギリの判断で強行開催した。
誰が金メダル取ったのかすら覚えていない。
それくらい世の中は緊張感を強いられた。
そこに政治の責任があるが、しかしながらも
有権者は現与党に託した。もしくは維新という受け皿
(野党といえど維新は与党寄りの新自由主義政策党)
に託したというテーゼだ。」


これに関しては私達一人ひとりが自問自答することや
再考すること、街を歩いてどうなっているのかを
アンテナを立てて置かなければならない。


◆落ちるやつは落ちた


いくら現与党が大勝したとはいえ、
落ちるやつは落ちた。
その象徴たるものは選挙時の甘利自民党幹事長だろう。

自民党幹事長というのは
会社で言えば総理大臣が会長ならば、
社長のようなものだ。
まず自分の選挙区は20時開票0%時に秒殺するのが当然の理であり
逆に、他の接戦している候補の応援演説をするものである。
自民党の選挙の総大将がそもそも自分の地盤で揺れ動く
しかも接戦ですら恥ずべきことなのに、
選挙区で落ちる。
もちろん比例代表にて復活当選はするものの、
選挙に勝てないのは致命的だ。
自分の地元の代表者として決めるのに
そこで圧倒的な支持を得られない時点でおかしいことである。
自民党でも前回の総裁選で河野に付いて応援した
石破茂なんて鳥取1区を秒殺している。
あれだけ無役で冷や飯や干されていてもこれなのだ。
石破は鳥取に帰っていない。
ずっと東京や地方の応援演説をしていた。
しかも無役、元幹事長という肩書はあるものの
10年前のことである。
この差である。

なぜ、現自民党幹事長が小選挙区を落とし、
元自民党幹事長で常に自民党の中での野党役みたいな
石破茂が鳥取1区を秒殺しているのか。
基本的に〇〇1区は県庁所在地のある場所である。
重要拠点である。
鳥取1区は約23万人の有権者が居て、
56%の投票率であった。
そして、石破茂は10万5000票を取り
相手の対立一本化候補は1万9985票だった。
つまり、約23万票の約56%である13万57000票が有効票であり
その10万5000票を即座に取ったわけだ。
自民党の大物であるのは間違いないが、
とにかく自民党では嫌われ者の野党役であっても
選挙では地元に帰らずも秒殺なのである。

問2としては、与党は勝ったが
大物である当時現職の甘利自民党幹事長は小選挙区で落ちた。
勿論、比例代表復活当選はした。

余談だが
国政議員には序列があり、
小選挙区で勝った者が強い
次に比例代表で勝った者だ
その下に参議院議員がいる
選挙区と比例代表の序列である。

つまり
衆議院議員(小選挙区勝ち)>衆議院議員(比例)>>>参議員議員(選挙区)>>参議院議員(比例代表)
という永田町の序列である


この現象をどう考えるのか。
もちろん甘利自民党幹事長はスキャンダルが多すぎた
黒い人物だった。UR口利き問題などなどで悪さをしていた。
有権者はしっかりと落とした。
この意味はどういう意味をもたらしているのか。
この問が2問目だ。



◆野党は大敗北


そして野党である。
完全に大敗北といえる。
最大与党であった立憲民主党に限って言えば、
枝野代表はさいたま5区にて大接戦になった。
なんとか勝ったものの、総大将が6083票差というギリギリの勝ちというのは
本当に情けない。
6000票差はさいたま5区の投票率の2〜3%で覆る位の数字である。
負けても不思議ではなかった。
そういった意味では、有権者は野党に政権を託したいという想いは
ほぼ無かったと思われる。
今回の野党共闘は初の試みだったが、
万年野党を自負する日本共産党と手を組むのはいいものの、
政策の一致や、選挙協力が上手くいってなかったと思われる。
与党で言えば、自民党と公明党も共闘しているので
お前たちが言うな!って言えるが、自公は帳尻合わせがホントにうまい。
また大阪の維新の会もしっかりと選挙協力をして公明党候補の選挙区には
維新の会の候補は出してすらいない。


野党は候補者一本化にして対立構造を作ったものの、
表面的な対立構造であって、
何を訴えたかったのかが不明瞭だったと思われる。
特に、この新型コロナ渦、第6波が来るといわれている。
年末年始にピークを迎えるだろう。去年がそうだった。
また原油価格は高騰しはじめている、円安に歯止めかからず、
デフレどころかスタグフレーションの危機感まである。
スタグフレーションというのは、
モノの物価は上がるが、給与は上がらないか据え置き、
いつもの夕食のおかずの量が減るようなものだ。
それは年末までに来るといわれている。
そういったことの経済対策をどんどんと言うならいいが、
選択的夫婦別姓問題やらLGBT問題やら、風呂敷を広げすぎた感がある。
また、旧民主党とやはり顔が変わっていない。
申し訳ないが、枝野代表が仮に総理大臣になったとしても
個人的には古臭いと思う。変わった感じはない。
そういう点が有権者から見放されたのではないか。

特に旧民主党時代にリーマン・ショック時の自民党政権のケツ拭き係をしたかもしれないが、やはり、短期的な政権交代だった。
そういう点で逆に胡散臭さ満載の国策で株価を上げていった
アベノミクスのほうが預貯金溜め込む高齢者には良かったのではないか。
とすら思われる。

問3としては、
今回は政権交代選挙ではないという前提だが、
圧倒的に自民党を落とす勢いを結果として出さないと示しがつかないのに
ホントに野党一本化というよりは最後までグダグダ感が否めなかった。
それをどう修正するのか。また変えるのか。という問いだ。
このままでは来年の参議院選挙も期待できないだろう。
そもそも旧民主党の顔ぶれがダメだと思う。
見ているだけで吐き気がする。


◆れいわ新選組について


ひとつの希望があるとすれば、れいわ新選組が3議席を得たことである。
TVからの取材もなし、頼るはネット配信のみ。
ゲリラ街宣のみだった。
どんな政党かわからない、とはいえMMT理論で温泉のように金を刷ればいいみたいな政党と思われていた。
ただし、この2年間においての山本太郎代表の草の根運動は大きかった。
前回の参議院選挙では山本太郎自身は当選したわけだが、
それを特定枠で2枠、重度障がい者に2人に参議院議員を譲った。
そして参議院にはバリアフリー化が進んだ。

必ずやってくるだろう衆議院選での当選が山本太郎の使命であり、
その間の2年間で日本各地の遊説ツアーをして
「れいわ新選組」とは何か?
どういう組織なのか?何がしたいのか?
そういうメッセージを広めていった草の根運動をしていた。


山本太郎は元俳優だが、何か惹き寄せるモノがある。
演説は恐らく一番上手いと思われる。
選挙情勢もよく考え練り込まれていた。
参議院議員でよかったのにという声もあるが、
それはダメだろう。なっていたら山口県の林ではないが、
参議院議員辞職して議席を1つ落とし、
衆議院選挙に鞍替えとなる。
そもそも山本太郎自身は参議院議員ではいけない。
上記にも書いたとおり、議員には序列がある。
衆議院議員のほうが上なのだ。

衆議院選挙2021の最後の議席は午前5時に当確が出た。

この最後の議席まで見守っていたので
その間にれいわ新選組の支持層や支持率を場所的に分析してみたら
面白い結果が出た。
受験勉強の激戦区、つまり進学校が多い地域での支持層が
多い傾向があった。
つまりは、知識層や割と選挙を深く知っている人たちが多い地域では
強いという結果だった。



大阪5区の大石あきこである。
彼女はどういう人か?と簡単に説明すれば、
2008年に維新の会の大旋風で橋下徹知事(当時)が
若手職員朝礼で喝!を入れようとした時に噛み付いた人である。


当時、橋下徹知事は山本太郎よりも大人気であり、
噛み付ける人間なんていなかった。
そこで先制パンチを食らわせた人である。
橋下徹知事もこれに関しては「彼女は立派」とコメントをしていた。
彼女も芯のある人だと思った。なぜかオーラがある。
恐らく今後は大成するのではないかと密かに期待している。
見ていても嫌味がないし、面白い人である。
気さくな大阪の人だ。ブログも面白おかしくわかりやすい。
また維新の会が大阪を制圧したが、
最後の最後にれいわの維新の会の顧問橋下徹の先制パンチを食らわせた
大石あきこが最後の1議席を獲得するのは
なにかの運命的なものを感じる。
泡沫政党と言われていたれいわ新選組だが、
確実に着実に1歩1歩進んでいる。
逆にN党は衆議院選挙では議席は0である。
当然のことで参議院選挙と衆議院選挙は全然違う。
「NHKをぶっ壊す」みたいなワン・イシュー的な政策では
議席が取れるわけない。
一番厳しいのが衆議院選挙なのだ。だからみんな必死になるのだ。

ひとつ、れいわ新選組に注文をつけるなら
今後は必ず幹事長や選対本部長、政調会長などのポストが必要になる。
衆議院で3人(党首含め)
参議院で2人
合計5人で、全員何かしらの役職ばかりになるが、
必ず組織として動かすならば、幹事長・選対本部長・政調会長くらいは絶対に必要だ。
一番の批判点は山本太郎の独裁党という批判に対して何も言えないことだ。



◆日本で一番何事も厳しくなった都道府県 大阪府


ということで、
今回の衆議院選挙の総括を行うが、
この結果は決して他人事ではない。
11月1日から何か変わったと思わないと感じるべきだと思う。
特に関西圏・大阪人は有権者自身が自分に厳しくなるような選択を
してしまった。
大阪では今後は完全なる「自己責任」都道府県の頂点となる。
一番厳しいコースを選んだ。
これも民意だ。
「転んでも誰も助けない」という前提が整った大阪府である。
これはホントに厳しいことで、すべて「自己責任」となる。
覚悟をしているし、昨日で覚悟は決まった。
新自由主義はとにかくコストカット、超効率的、
そして容赦なくメリットにならないモノや人間はクビを切るということ。
使い捨て社会だ。また常に競争であり、蹴落としてなんぼの世界だ。
国で言えば、米国の社会により一層近づいたのが大阪府だろう。
逆にいえば、大阪ドリームもあるわけで、一発逆転劇もある。
今回の結果は本当に厳しい結果となったが、
逆にいえば隠れた「甘え」があったのかもしれない。
そういう「甘ったれた他力本願」は昨日で捨てた。
今日からは「自己責任」の最先端にいることになる。
そういう覚悟をもって生きていかないといけない。
そのためにはどれだけの知識を身につけて、
どれだけの読書や勉強をして、
身ぐるみ剥がされても駅のゴミ漁りや、コンビニのゴミ漁りをして
生きていく覚悟だ。

99%はそういう新自由主義路線まっしぐらの大阪府になってしまったが、
1%のれいわ新選組の大石あきこがいるだけでも勇気はもらえる。
そういう歴史的な日であった。

そういう意味では早速行動である。

では。



Asuka kitazato(北里明日香)

2021年11月1日

19時23分

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