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蒐集家、久遠に出会う

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馴染みの小料理屋「七分咲き」に集まっていた蒐集団体「早二野(はやにの)」のもとに、謎の荷物が届く。中に収まっていたのは科学の発展した異世界を発祥とした高度な知能を持つ人造人間・久…
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#小説

蒐集家、久遠に出会う 第一章 一、怪しいプレゼント

 昼の営業を前に、小料理屋「七分咲き」の厨房では作業が続いていた。女将の苫小牧菖蒲が今年…

芳更悠季
7か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第一章 二、異世界と久遠

前の話へ  微睡む意識の遠くで、誰かが呼んでいる気がする。女の声だろうか、真木にしてはい…

芳更悠季
7か月前

蒐集家、久遠に出会う 第一章 三、彦根直の発見

第一章一話へ 前の話へ  午後を回り、休憩時間ながら人通りの少ない廊下で、彦根直はかつて…

芳更悠季
7か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第一章 四、蒐集という名の妨害

第一章一話へ 前の話へ 「それで椛、刑部姫って人――久遠は相変わらず帰ってくれないの?」…

芳更悠季
7か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第一章 五、刑部姫の暗躍

第一章一話へ 前の話へ  彦根の依頼を受けて数日後、「早二野」は先に求められていた茶運び…

芳更悠季
6か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第一章 六、思わぬ違い

第一章一話へ 前の話へ  日は流れて十二月二十五日となったが、クリスマスを楽しんでいる余…

芳更悠季
6か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第一章 七、起動開始

第一章一話へ 前の話へ  ぼんやりと、椛は向き合う「親子」の姿を眺めていた。父と呼んだ存在をじっと見上げる刑部姫に、姫路は反応を示さない。静けさに満たされていた部屋の空気を、突如真木が打ち破った。 「刑部姫さん、わたし達を監視していたんですか?」  真木が強く足を踏み込んで掴み掛ろうとするのを、椛は咄嗟に止めた。友の手首をこちらへ引き、ここ二週間ほどを過ごしてきた久遠が何を言うか待つ。刑部姫はあっさりと、真木の問いに肯定した。「七分咲き」の外で彦根の依頼を聞いていたとも、

蒐集家、久遠に出会う 第二章 一、国蒐構は止まらない

前の話へ 第一章一話へ  年の瀬が迫ろうが、国際蒐集取締機構の人間に予断は許されない。二…

芳更悠季
6か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第二章 二、久遠研究所

前の話へ 第一章一話へ  二条元家の起動を見届けた日の夕方、椛は「七分咲き」のカウンター…

芳更悠季
6か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第二章 三、思い通りにならない久遠たち

前の話へ 第二章一話へ 第一章一話へ  完成から二日が経っても、久遠の二条元家は生前と全…

芳更悠季
6か月前

蒐集家、久遠に出会う 第二章 四、所員たちの願い

前の話へ 第二章一話へ 第一章一話へ  何とか姫路と彦根双方に話を付け、椛たちが久遠研究…

芳更悠季
6か月前

蒐集家、久遠に出会う 第二章 五、技術の行き先

前の話へ 第二章一話へ 第一章一話へ 『確かに姫路さんの言う通り、職人不足は深刻な問題で…

芳更悠季
6か月前

蒐集家、久遠に出会う 第二章 六、久遠はいずこに

前の話へ 第二章一話へ 第一章一話へ  なかなか寝付けなかった夜も過ぎ、姫路は起きてすぐ…

芳更悠季
6か月前
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蒐集家、久遠に出会う 第二章 七、居候新たに

前の話へ 第二章一話へ 第一章一話へ  昼を回ったころ、椛は重くなった買い物袋を抱えて家路を進んでいた。やはり刑部姫が急にいなくなったのは寂しい。少し前なら、こんな荷物運びなど任せておけたのに。また誰かが家の手伝いをしてくれないか思って息をつき、通りすがりの公園にあった時計が目に入る。  今ごろは昨夜の約束通り、姫路と彦根が会ってちゃんと仲直りを果たしているだろうか。そういえば久遠の二条を渡すなど言っていた気もする。結局何も良い案を出せなかった無念が顔を覗かせて打ち払い