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連載(86):人類の夜明|まどろみの中で「現実と非現実」

この記事は『かとうはかる(著)「人類の夜明」』を連載しています。

現実と非現実

我々は何を持って現実と断定するのか?。

これは簡単なようでなかなか難しい問題である。

たとえば我々はよく夢を見るが、これは一般的には非現実と思われている。

また麻薬による幻覚も非現実的なものとして忌み嫌われている。

でもこれらの現象は、本当に非現実なのだろうか?。

悪者に追われ必死に逃げている夢を見る。

麻薬による幻覚症状で虫が肌をはいずり回る感覚を持つ。

あるいは柳を幽霊と見間違って心臓を凍らせる。

その時、当人にとってみれば、これみな現実なのである。

つまり現実とは、心を揺れ動かしたその時、すでにその状態にあると言えるのである。

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