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連載(67):人類の夜明|人類は何処へ行く「必然性の原理」(続き)

この記事は『かとうはかる(著)「人類の夜明」』を連載しています。

必然性の原理(前回からの続き)

「人類はこの大河の中を、進化の最終地点であるP点に向かって進んでおります。

でも中には、流れに逆らう渦もあれば、流れの外へ出ようとする渦もあります。

しかし、いかに逆らおうと法網に跳ね返され、正しい流れに引き戻されてしまいます。

逆らった分だけ苦しみを味わい、人より立ち遅れるばかりです。

私たちは、宇宙号という特急列車に乗っているようなものなのです。

乗っているのがいやだからといって、特急列車から飛び下りることができるでしょうか?。


地球の進化は人類の双肩にかかっているわけですが、その地球は太陽系の進化の流れに乗ってP点に向かっています。

その太陽系もまた銀河系の進化の流れに乗ってP点に向かっています。

大宇宙もしかりです。

だからいかに人類が逆らおうと、この流の外に飛び出すわけにはいかないのです。

ということは、いかに人類社会が混迷していようと、いつまでもそのような姿ではいられないということです。」


「それでは人類の行くべき道は、すでに決定しているといわれるのですか?。」


「そうなのです。私が示した奉仕社会への道は、その決定した道の一つです。」


「待って下さい!。個人の運命も、人類の運命も、すでに決定しているなら、私たちは何も努力して苦しむ必要はないでしょう。」


「反面からみれば、その努力を生み出させるのも、必然性の原理によるものといえるでしょう。

五感はそのためにあり、私たちはこの五感の強制力によって必然性の道を進まざるを得ないのです。

つまり必然性の原理は、すべての法則を包摂した究極の法体ですから、それから逃れることは絶対できないということです。」


「ならば私たちは何もせず、ただ苦海に身を任せていれば良いのではないでしょうか?。」


「あなたは何もせず苦界に浮かんでおれますか?。

おそらく苦しくて手足をバタバタせずにはいられないでしょう。

それでも何もしないというなら、ただ溺れ沈んでいくしかないでしょう。

はっきり言いましょう。

どんなに屁理屈をこねても、生命の取る道は、進化・前進・発展しかないのです。

これは宇宙生命の目的ですから、いやでも進化・前進・発展の道を歩まねばならないのです。」

「・・・・」

(つづく)

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