連載(82):人類の夜明|まどろみの中で「満足を擦り減らす」
満足を擦り減らす
ある人が便利な物を買ってきたとしよう。
その人はそれを使って快適さや便利さを謳歌し、一時を満足した。
明日再びその物を使って便利さや痛快さを謳歌し、一時をある程度満足した。
次の日再びそれを使って満足しようとしたが、一昨日のような満足は得られなかった。
しかし、まあ何とか満足した。
だが次の日には、全く魅力の無いものとなるだろう。
こうして人は満足をすり減らし、新たなる満足を探し求めてゆくのである。
その代償として、自然は汚れやせてゆく。