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公認心理師・認定心理士・カウンセラー/ 行政機関で相談業務に就いたのち、20年前から…

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公認心理師・認定心理士・カウンセラー/ 行政機関で相談業務に就いたのち、20年前からフリーでカウンセリング、ドッグセラピーなどに取り組んできました。 noteは読み専門と思ってますが、時々思い浮かんだことを記してみたいと思っています。

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臨床心理士と公認心理師の関係

この機会に臨床心理士と公認心理師の関係について考えをまとめてみた。 「臨床心理士は自らの専門性と独自性をもって、被支援者の個別性に注目した心理支援を行う」 そして「公認心理師は国家資格であるという性質上、国の方針に沿った形で、広く公平に国民の心の健康に寄与する」 大きな違いは「個別性VS公平性」とも言えるだろう。 これは放送大学『公認心理師の職責』を履修し、大学院の授業内容などから整理した自分の捉え方で、現在も概ね変わっていない。 それゆえ公認心理師資格を取得しただけで個別

    • 「語り」の中に浮かび上がるアイデンティティ

      心理職の友人と互いのストーリーを語り合ううちに、自分のプロフィールにアイデンティティを反映させるのって難しいよね。という話題になった。 友人は言った。「意味や価値を伴わせて自分を語るって大事よね」 うんうん、自分を語る、伝えるって大事だけど難しいよね。と私。 「『○○だけど』を『○○だから』に変えてみるのよ」 なるほど、逆接を順接に変えてみる・・という話は聞いたことがある。 「あなたの場合は『私は臨床心理士にならなかった。だけどカウンセラーをやっている』を『私は臨床心理

      • 「子どもの宇宙」が教えてくれたもの

        朝のキッチンで納豆をかき混ぜる息子と並び 「来年の今頃にはこんな朝は来ないんだな」とふと思った。 女性としては背の高い私が、今どきの高校生男子にしては背の低い息子を見上げるほどではないのだけれど、か細かった肩はがっしりしてきたし、ついこの前まで冷たくあしらっていた私の雑談に耳を傾けてくるようになったことも、〈巣立ち〉の時を予想させる彼なりの気遣いのように思えて、少ししんみりした気持ちになる。 河合隼雄の「子どもの宇宙」の冒頭にこんな一節がある 私がこの本と出合ったのはもう

        • 公認心理師のこれからに期待するもの   【傷つきのない支援に向けて】

          前回、「臨床心理士と公認心理師の関係」として、臨床心理士の行うアプローチの在り方を「個別性」、対して公認心理師のそれは「公平性」と捉え、その立場の異なる専門家が協働することで全体性を上げていくことへの期待を書いた。 その中でいわゆる「他職種Gルート」とされる立場に対する私の思いについてもう少し掘り下げて書いてみようと思った。 心理学を学んだことのない人が公認心理師として活動することについて、当初は受け入れられない思いを持っていた私が、今現在どのような心境でこのことを受け止め

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