/発酵雑感/ 発酵飲料ミキをつくってみた
永田十蔵著『誰でもできる手作り味噌』という本を図書館で借りた。
永田氏の発酵についての知識が惜しげもなく書かれていて、それを読んでいたら実験してみたいことが湧き上がってきた。同時にまずこれまでの台所での実験の成果をまとめなければという気持ちになった。少し滞ってしまっていたけど、まだ文章にできていない台所の発見が溜まっているのでお披露目したい。
今日は発酵飲料ミキについてである。
ミキはお粥に生のさつまいもをすりおろしてほっとくとできる。
無塩で乳酸菌の塊が作れるのだ。
わたしが作ったレシピはカゴメのホームページに載っていたやつで分量は以下である。
さつまいも 50g
米 250g
水 1L
お粥を炊いてから冷ましている間にさつまいもの皮をむいて水にさらす。
乳酸菌は40℃以上だと失活するというのでお粥が生ぬるいくらいの温度になったらすりおろしたさつまいもを加えて混ぜる。
結構粘土の高いお粥が混ぜているうちにさらっとしてくる。
容器に移したら一日一回かき混ぜて、発泡を感じられるようになったら出来上がりである。
常温発酵は夏場と一晩、冬場だと2日くらいと書かれているレシピもあったが、うちが寒すぎるのか全然発酵が進まなかった。
2日くらい様子を見て、耐えきれずいつもの保温袋作戦に移行したら次の日からぶくぶく発酵が進み出した。
何回かミキを作ったのだが、いちばんよくできたのはいちばん初めに作ったときだったように思う。
しゅわしゅわと発泡してさわやかな炭酸飲料のようになった。味は酸味のある甘酒という感じだろうか。発酵が進みすぎたら酸っぱくなりすぎるかもと用心して冷蔵庫にいれてからも元気に発泡していた。
では、次は初めから温めてみようと思って初日から保温袋にいれて、24時間後に容器の中に大きめの発泡がみられたので、温めるのをやめて室温に出してしまったら全然発泡がみられなくなった。その後どう温めてもまったく発泡しなかった。味は酸味が増していたし、変でもなかったので、飲むことはできた。また次に作ったときも同じだった。このことから初めのうちに温めた後温度を下げてしまうと発泡しずらいということがわかった。逆に低い室温に何日か置いてから温度を上げる分には発酵は進む。
ミキに興味を持ったのは無塩で乳酸発酵ができるというところだった。無塩で乳酸菌の塊をつくれば、無塩の漬物だってできる可能性がある。
スーパーで安い野菜をみつけたときに買い込んでも乳酸発酵の処理をしてしまえば萎びる前に長期保存(理論上)も可能なのだ。たのしいし経済的である。
試さなければ。
ということで、次回「無塩漬物ミキ漬け」について。
今日はここまで。