文章で君と出会いたい
どうせいつか死ぬ。わたしは特に死にたがりなので、そんなに遠くない未来のこととして死を捉えている。
どうせいつかくたばるのなら、少しでも美味しいものを食べたり、綺麗な景色を見たり、心の中をプラスの感情で埋めていたい。そして、地獄で「あんなことしたよ、こんなものも食べたよ」って思い出話がしたい。そんな話をしながらなら、いくら石を積んでは崩されたって少しマシでいられる。
6年前に別れた元恋人に新しい彼女が出来た。わたしはこれまで、彼の痕跡を大事に大事に集めては、胸の1番真ん中に抱き締めてきた。
別の彼氏だって出来たし、何なら結婚だってした。苗字が変わってもなお、彼と付き合っていた頃に住んでいた札幌のアパートの近くは、あまりに思い出まみれだから避けてきた。
彼から新しい彼女の話を聞いた時、わたしはアメリカの街角でUberが来るのを待っていた。「そうなの、おめでとう!」一友人として、上手に自然なトーンで言えていただろうか。元彼女として、いつまでも囚われている場合じゃないんだよな。
こんなに心に残っていたはずの思い出も、当然だけどもうほとんど味がしないくらい薄くなった。それでも、せっかく札幌に来てくれたのに風邪をひいたわたしに、見知らぬ街なのに栄養ドリンクを買ってきてくれたこと。ハンバーグを作ってくれたこと。たこ焼きパーティをしながら一緒にオードリーのオールナイトニッポンを聴いて笑ったこと。全部全部、大切な思い出で、本当は一つも忘れたくないけれど、もうわたしは。
6年経ってやっと、心のかさぶたが痛くないように少しだけ剥がれた。まだ全部は取れていないけれど、もう絆創膏は貼ってあげない。いつかぽろっと、忘れた頃に「そういえば最近思い出してなかったな」なんて思えますように。
あーあ、なんなんだよ。なんでこんなに心が痛いんだよ。夫っていう痛み止めが切れたのかな!?しにてー!!!!!!
愛がなくちゃなーんにも始まらない。執着も、祈りも、ぜーんぶ愛。人を強く突き動かすのだって愛。全部の根底が愛。悔しいねえ、痛くても苦くても毒々しくても、愛を手放せないもんね!?
自称「好意」はちんこの形で歩いてくる、それを使って自傷行為しているだけの凡人でつらい。ちんこは入るけど、カラコンは入らない。