本を読まないことが羨ましい

本を読もうと思わない人生でありたかった。十代の頃の僕が抱えていた孤独感や疎外感、心の奥底にある渇きは、現実世界でどう過ごしたところで満たされなかった。そんな時僕は本を読んだ。どこかに自分と同じ渇きを抱えた人間の生き方が何かしらの形で理解されているんじゃないかと思っていた。

孤独感や疎外感に敏感でなければ、人は本に救いを求めたりはしない。それはそれで素晴らしい人生だと思う。

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井出崎・イン・ザ・スープ
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