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守り抜く

わたしは心を守った
守るための選択をした
そうするべきだった
そうするしかなかった
間違ってはいなかった
泣きそうになりながら何度も繰り返す
揺らぎながら迷いながら
何度も繰り返す
自分に言い聞かせるように

怯えることも
顔色を伺うこともなくなった
発する言葉をためらうことも
声を出さずに泣くことも
その姿を見るたびに
窓を開けて
流れゆく雲を見つめる

疑う余地もないものが
当たり前のようにそこにある
わたしは愛されるべき存在で
祝福されるべき存在である
そうやって胸を張って
生きていってくれたなら
他には何もいらない
背中に刻まれた日焼けの跡を
そっと撫でながら
寝ぼけて笑うその声に
つられて笑う夜

どんな時代になったとしても
守り抜きたいものがある
いつか答えは出るのだろう

わたしは心を守った
守るための選択をした
そうするべきだった
そうするしかなかった
間違ってはいなかった きっと
泣きそうになりながら何度も繰り返す
揺らぎながら迷いながら
何度も繰り返す

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