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楽曲から見る【アネモネ】

こんにちは
劇団ユニバースセイジン公演【アネモネ】でプロデューサーとともに音響を務めた伊藤久真と申します。
演劇は役者が演じて感情を表現するのは当たり前だと思うのですが、僕は音響でも何か表現できるのではないかと思いながら、高校の時からやってきました。
今回は、アネモネに使った曲から見る楽曲分析です


その前に

公演から1か月も過ぎているのでどんなものだったか忘れちゃったよ!
って方へ

YouTubeにて、舞台裏記録映像を公開しました。
準備から本番、最後の挨拶まで全て見ることが出来ます。
ぜひご覧ください。


【アネモネ】プレイリスト

こちらが劇団ユニバースセイジン公演【アネモネ】で使用した楽曲のプレイリストになります。聞きながら見ていってください。



1.Millennium(オリジナルカラオケ)/Yuming+Pocket Biscuits

会場が暗くなって緞帳が開き、さぁこれから始まるぞ、って時に流れてた最初の歌です。
この曲は脚本をもらって読んだ時からこれだ!、って決めていました。これしかないと思っていました。

まず曲名のmillenniumは千年紀という意味で、1年から1000年を1千年紀と数えられます。
僕らは2001年に生まれたまさに3千年紀のミレニアムベビーなので曲名からしてぴったりだと。

あと、この曲のイントロに男性の声が聞こえるのですが、これはアポロが月面に着陸するときの無線の音声なのです。

ミレニアムで宇宙に関係ある曲が一番最初に流れる。
我ながら完璧なスタートだと思います。
※プレイリストにはありません。残念...…

2.Agharta/ケンモチヒデフミ

最初の客室乗務員のシーンです。

脚本のテーマである宇宙に合うような音楽と言えば、サカナクションとか中田ヤスタカさんの曲かなぁと浮かぶけれども。

この脚本が池田高校の子が書いたものなので、そこに上記のアーティストが加わると一気に池田高校感が出てそれはどうしても避けたいと思っていました。

あの高校の顧問さんが聞かなそうで、かつ宇宙のようなハチャメチャ感のある曲を探してたどり着いたのが水曜日のカンパネラ。
作曲者であるケンモチヒデフミさんしかないなと、わらにすがりました。

3.Air Waves/パソコン音楽クラブ

緊急着陸のシーンですね。

始まりの低音の響きを無茶苦茶大きくしたくて。
もう座席が揺れるくらい低音を鳴らしたくて、会場のメインスピーカーにウーハーを付けました。

演劇をやるとなるといろんな音楽を片っ端から聞いて、どれが合うかなぁって探すんですけど、それに上手い具合にはまったのがこの曲です。

4.Heaven/崎山蒼志

地球行きの宇宙船がないことがわかり、ルールが地球はもうないかもねー
て言ったシーンから場転する曲です。

メロディもそうなんですけど、歌詞があってるかなぁと思って選びました。

誰もがある人の言葉の中
頭に咲いた少しの希望と
ヘブンとかコミュニケーションなど
優しさをふくめてみたりして

Heaven/崎山蒼志

これが出だしの歌詞なんですけど、「頭に咲いた少しの希望」っていうのが日菜子が地球に行ける、って思ってる希望だけれども
その希望を持たしてくれているのはルールが優しさを含めた嘘があるからだよ。って

まぁ、劇見ててそこまでは浮かばないですし、知らないですよねぇ。

5.HUNGRY/THE BAWDIES

日菜子が元気よく「ねぇ!」と飛び出してリーヌとユメに会うシーンですね。

普段の生活からインストゥルメンタルの曲を見つけると「あ、これつかえそう」って思ってプレイリストに入れるんですけど、そこから拾ってきました。
これは完全にメロディで決めてます。

6.ガラスが割れる音 C

曲ではなく効果音ですね。
宇宙船のエンジンが壊れた音です。

効果音も定額制サービスで探します。フリーの音源もいいんですけど、みんなよく使うしかぶるの嫌だなぁって感じでそうやって探しています。

7.orbit-3 (Instrumental)/m-flo

日菜子とユメの2人が家族写真を見て話した後、ユメの「俺、最低だな」で転換するところの音楽です。

前にも述べた通り、宇宙の雰囲気を出しながらオリジナリティを出すのが1つの課題でした。もう僕には水曜日のカンパネラとm-floしかありませんでした。
イントロが左右で振られるのいいなぁとおもい、決めました。

あとは、この後キーマンになるルールがオリビト星人なので、曲名が似ているなぁと思って決めました。

8.creamy day -INSTRUMENTAL/globe

日菜子が泣いていてルールが助けると声をかける、過去のシーンですね。
このシーンが本当に難しくて。

どうやって過去のお話に切り替わったよ。っていうのを伝えようかずっと格闘していました。
だからせめてもの抵抗というかエッセンスとして、90年代の曲を使うことで昔だよ、って伝えようとしましたが……無理がありますね。

小室さんの楽曲というかピアノはとっても哀愁に漂っていて切ない感情になるものが多いと思います。悲しいの困ったら小室さん。僕はそんな感じ。

9.チューリップ-Instrumental/Indigo la End

ユメが日菜子にアネモネの花束を渡すシーンですね。

この曲のラストサビ前が静かになるから、そこでちょうどリーヌを登場させたくて。ちゃんとはまりました。
バンドサウンドなんだけど優しくて、でもちょっぴり寂しさもある素敵曲だと思います。

アネモネの花言葉にチューリップで返す。なんちって。

10.幻聴/Mr.Children

アネモネの花言葉を言って流れ始め、そのまま終わりまでの曲です。

これは完全に歌詞で選びました。
でも物語に沿っているから選んだわけでなく、
僕ら劇団ユニバースのこれからといいますか、公演が終わった後の各々一人一人に対する応援歌、みたいな感覚で選びました。

やっと一息つけるねって思ったのも束の間
また僕は走り出す
決してのんびり暮らすのが嫌いなわけじゃない
でももう一度走り出す

幻聴/Mr.Children

これが終わって立ち止まるのではなく、このイベントを弾みにして各々活躍してほしいなと思いこの曲にしました。

個人的にMr.Childrenが好きなこともあるんですけど、高校演劇最初に使った曲がMr.Childrenだったので終わりもそろえようとMr.Childrenしました。


EN.アネモネの咲く春に/ASIAN KUNG-FU GENERATION

これはカーテンコールの曲ですね。

アネモネは春の花で
寒い冬を乗り越えて花が咲き、春の風で種が飛んでいく花です。

苦労を乗り越えて無事上演でき、そして各々また別の場所で活動していく。

アネモネは僕らとどこか似ているのかなぁ、って思っています。


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