【ポエム】日本国内のベンチャーキャピタル(VC)は10年後、3個になっているかもしれない
本当は、もっと丁寧に書かなければいけないテーマなのですが、以下、考えていることを箇条書きに。
映画監督の押井守が「映画監督の仕事は、資金調達をして次の映画を作る&自分の食い扶持を稼ぎ続けることであり、出来上がった映画の質は二の次」という身も蓋も無い真実を仰っていた(出典:『仕事に必要なことはすべて映画で学べる 会社に使い倒されないための9の心得』https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-9989767807)。つまり、映画製作=資金調達ビジネスと考えることが出来る。そうなった時、意思決定レイヤー(映画業界でいえば製作会社と監督)にとり、最も大切なのは「次回作を作るのに必要な映画製作費をいかに工面するか」となり、映画製作に関わる制作会社、現場の皆さん、俳優さん方以下、あらゆるステークホルダーは、映画製作費の調達に比べ、優先順位が下がることになる。そこには、観客も含まれる。
「優先順位が下がる」という言葉をもう少しかみ砕くと、「彼ら彼女らからどう思われようが、最も大切な『映画製作費の資金調達』の支障にならない限り、基本的にスルーして良い」という態度だ。ここで映画業界にこれまで起こり続けたのが、ハリウッド業界における女優さんや若手俳優さんに対する、プロデューサー等からのハラスメント問題だった。映画産業は、20世紀前後のアメリカから生れ、広がったと言われるが、2017年に「#MeToo(私も)」運動が起きるまで、彼らは約120年にわたり、女優さんや若手俳優さんのことを文字通り、人間として扱ってこなかった。
ここで私が言いたいのは「資金調達ビジネスと、その業界に意思決定層として関与していないプレイヤーの相性の悪さ」で、特に「意思決定層として関与していないプレイヤー」の立場の方は、意思決定層として関与しているプレイヤーから、徹底的に食い物にされる覚悟を意識した方が良い。
そして、昨今の日本のベンチャー業界より、見るに堪えない報道や告発が続いているが、私には女性起業家の友人や知人が多いので、彼女たちの笑顔が今後二度と、曇ることがないことを心から願う。
※以上は、私個人の意見となります。所属している組織には一切関係ないことを、ご承知おき下さい。