no Filterと共に駆け抜けた2023年総括(12)
フィルター越しの未来(東京)
12月2日。
9月の静岡・名古屋での2周年ワンマンから約2ヶ月半。
ついに2周年ワンマンの追加公演となる東京ワンマン当日を迎えた。朝からソワソワした感情でいっぱいだった。
実はこの日、もうひとつの大きなドラマがあった。清水エスパルスがJ1昇格を賭けて、新国立競技場で東京ヴェルディと対戦するのだった。清水サポでもある僕は、東京ワンマンの前にまず国立に向かった。
勝てば最高の気持ちで東京ワンマンに向かえるはずだった。が、エスパルスはまさに今年を象徴するような失点を喫し、来季もJ2で戦うことが決まってしまった。
楽しみにしていた2周年ワンマン東京公演を前に、心にポッカリ穴が空いたような最悪のテンションになってしまった僕は、必死にno Filterを聴きながら次の会場である秋葉原を目指した。
現地に着き、ホワイトフィルターさんたちに会うと次第に気持ちも高まってきた。このままのテンションでは絶対いけない。切り替えよう。
入場する。そこは去年1周年のツアーファイナルで会場になった場所だった。去年もこの場所で僕はno Filterを観ていた。.BPMさんをゲストで迎えた完全なるワンマンではなかったが、観客が寂しかった印象がとてもある。
あれから1年。no Filterは同じ場所でどれだけ客を集められるようになっただろうか。
ふと会場を振り返ると、去年とは比べ物にならないくらいのファンが会場を埋め尽くしていた。記憶と違いすぎるその光景に僕は思わず息を呑んだ。
そしてOvertureが流れ、もうその頃には僕のドン底のテンションはいつしか最高潮に達していた。
東京ワンマンの何がよかったかといって、りえちゃんの声が復活していたことだった。りえちゃんはナマの歌声で最後まで歌い通した。それを観た時、no Filterの2周年ワンマンはついに完成した!と感じた。りえ推しとしても、この瞬間をずっと待ち望んでいたのだ。静岡・名古屋のワンマンも最高ではあったけど、りえちゃんの歌声が加わってようやく最後のピースが嵌ったような、そんなスッキリとした感情があった。
ライブが始まる前、ホワイトフィルターさんから「いろはすさん、最後の口上やってみない?」との打診があって、「いやいや自分はそういうタイプじゃないので…汗」と断り続けてたのだけど、結局流れで最後の口上を担当させて頂くことになった。
「2周年ワンマン完走おめでとう!来年も僕たちと一緒に、もっともっと上を目指して行きましょう!!!」
そんなことを叫んでいた気がする。
先日、特典会でりえちゃんに「今年一年何が一番強く印象に残っている?」と尋ねたことがある。
りえちゃんはこう答えた。
「やはりアトジャで横アリのメインステージに立てた日かなって思ってたけど、東京ワンマンがそれを越えてきたよね!」
わかる気がした。
横アリの観客とGOODMANの観客とでは天と地ほどの差はあるけれど、でも東京ワンマンのあの景色は横アリのそれに匹敵するぐらい素晴らしいものだったし、横アリで得た「自信」が更にno Filterを成長させての、あの景色だったのだから。
こうしてno Filterの2周年ワンマンは幕を閉じた。僕はアトジャの時と同様、メンバー全員に感謝の気持ちをポストカードにして渡した。そしてマネージャーとしてno Filterをいつも支えてくれていた柿平さんにも感謝の想いをしたためて渡した。
3周年はどんな景色を見せてくれることだろうか。
no Filterの3年目は、いま始まったばかりである。
そして3年目へ
今年の初め、オンライン企画でメンバーが運勢を色紙に描いてくれるというものがあり、
僕の2023年の運勢は「りえ吉」、「りえにゃんとお話することでどんどん運気が上がっていくでしょう」とのことだった。実際、no Filterは横アリのメインステージを獲得し、東京ワンマンも大成功をおさめて有終の美を飾ることができた。もちろん、これまでに書いてきた通り大変なことの方が多かった一年ではあるが、とても「シアワセ」な一年だった。
昨年末、りえちゃんは今年の漢字1文字を「活」と書いていた。1年目は、いろいろな活動があった一年、活躍もできた一年だったという。
先日、では今年の漢字1文字は何かと尋ねてみた。するとりえちゃんはしばし悩んで、手のひらにこう書いたのだった。
「悔」
たくさんの悔しさがあった一年だったという。それは僕もこれまでnoteに書いてきた通り、まったく同じ感想だ。
僕は言った。
「今年たくさん悔しい想いをしたけれど、振り返ってみたらそれはそれで楽しかったよ。来年は、去年のあの悔しさがあったからここまで来れたんだって思える年にしていきたいよね」
階段を2段飛ばし3段飛ばしで駆け上がってくアイドルより、躓いては転び、それでも前進して這い上がって、というグループの方が、僕は推し甲斐があって楽しいなって思っている。だから、運営のいろいろな部分で不満に感じることは多々あれど、頑張ってるメンバーの姿に心打たれてこの一年を推し続けて来れたんだと思う。
そうは言っても、である。
やはりそろそろ実力に見合った結果が欲しい。
no Filterはまだこんな位置で燻ってていいグループでは無いと僕は思う。もっと売れていなくてはならない。
オタク目線から、売れるためにはもっとこうすればいいとか、ああすればいいとか、そういうものはある。いつももどかしい想いがしている。もちろん現実的な部分で、出来る出来ないはあるだろう。しかしひとつだけ、3年目に向けて運営さんにお願いしたいことがある。
それは、no Filterをどう売っていきたいかの長期的なビジョンや目標をしっかり立ててくれ、ということである。
「◯年以内にTIFに呼ばれて出れるようにする」とか、「キャパ◯◯クラスのハコを◯月までにSOLDOUTにさせる」とか、「タワレコ渋谷でリリイベを実現させる」とか、「◯◯(有名グループ)と対バン出来るようにさせる」とか。
何かそういう実現可能な「大きな目標」を立てて、「そのためにはどうしたら良いか?」と逆算して、「小さな目標」を更に考え、ステップアップさせて「大きな目標」の実現を目指していってほしいな、と。
もしかしたら既にやってるのかも知れないが、少なくとも今年1年の迷走っぷりを見る限り、まったくそういうのは見えてこなかった。ただ闇雲に課金レースに出させてワンチャン狙ってるようにしか見えなかった。遠征だって、まったく次につながるような遠征には、申し訳ないが、なっていなかった。3年目は内容(対バン相手)にもこだわってほしい。「それは遠征してまで出なければいけない対バンだったのか?」という内容のものが、正直今年はいくつかあった。
メンバーとファンが同じ方向を向いていても、運営さんが違う方向を向いていては進むものも進まないし、売れるものも売れない。何度も言うが、no Filterは売れる要素が多分にあるグループだと、僕は思ってる。売れていないのはメンバーの努力が足りないとか魅力が劣っているからとか楽曲が悪いとかでは、決して無い。単に売り方の問題だ。
苦言をすると、アイドルの1年はとても貴重だということを、もっと認識してほしい。夢を持った若い女の子がアイドルでいられる貴重な数年を犠牲にして本気で勝負してるのだ。運営さんはその気持ちに応えてもっと本気になって売ってくれ。本気でプロデュースしてくれ。世間では3年でモノにならなければ解散させられるグループはとても多い。アイドルの3年とは、つまり売れていなければいけない年数なのだ。運営さんにその自覚があるのかどうか。
僕は甚だ疑問でならない。
そんな提言をして、no Filter2023年の総括を締めくくろうと思っていたのだが、最後の最後で軽視できない大きなニュースが飛び込んできたので、付け加えておきたい。
柿さん、突然の退社の衝撃
12月30日。
no Filterの2023年最後のライブとなる「ALL COVER SONGS LIVE」(@ 静岡Sunash)ラストのMCにて、メンバーより「悪いお知らせ」として、衝撃的なニュースがファンに伝えられた。それは、
no Filterマネージャー柿平さんの退社
ということだった。メンバーが「悪いお知らせ」と言うくらいである。いかに柿さんが全員から愛されていたのかがよくわかる。そして思うのだが、本来なら事務所のアカウントから事務的で簡素な文章で告知するだけでもよいといえばよい1スタッフの退社のニュースを、わざわざああいうMCの場で取り上げて、本人をステージに上げてまで柿さんの花道を用意したメンバーの心意気である。本当に涙が出る思いだった。
水面下で柿さんの退社を知らされていたメンバーのみんなは涙が枯れるまで大泣きしたと語っていた。りんちゃんに至っては、「私がいろいろご迷惑をかけてしまったせいで…」と自分の不甲斐なさを悔やむほどの柿さん愛を語った。それくらい、みんな柿さんのことが大好きだったのだ。
それはオタクとて同じだ。
マネージャーが交代してわずか3ヶ月の付き合いしかないが、柿さんはオタクのみんなからも愛されていた。表情や言葉遣いの端々から滲み出る人柄の良さ、何より柿さんはオタクの気持ちにしっかり寄り添ってくれていた。no Filterは柿さんの元でなら安心して任せられる。3年目を一緒に頑張っていける。そう思っていた矢先の話だったので(前回の記事を参照)、ただただ悲しいのひと言であった。正直、メンバーの卒業に匹敵するレベルの喪失感を僕は味わっていた。
僕は前回の記事で、さいたまスーパーアリーナを賭けて戦う賞レースに、「柿さんの為にもこの勝負に勝ちたい」と書いていた。みんな頑張ったけど、残念ながら最終結果は6位、12月31日にさいたまスーパーアリーナへ柿さんを連れて行くことは叶わなかった。30数グループが出場している中での6位は本来であれば大健闘だったが、やはり柿さんに最後勝利を届けられなかったのは残念だった。それはきっとメンバーも同じ想いだったことだろう。
no Filterの3年目。
みんなに愛された、もはや7人目のno Filterだったと言ってもよいくらいの柿さんを僕たちは失い、一体どうしたらよいだろうか。まったく先が見えなくなってしまった現実にオタクとしても頭を抱えるばかりだが、でもそんなことでは柿さんを悲しませるだけだ。柿さんが安心して退社していけるように、メンバーもホワイトフィルターも前を向いて頑張っていかなければいけない。
今年最後のふぃる活納めを終えて、Snashの前で柿さんに感謝の気持ちを伝えつつ、お写真を撮らせて頂いた。
柿さんはいつもの笑顔で快く応じてくれた。
no Filterの3年目。
それは今年以上に険しいものになるかも知れない。
でも柿さん。安心してください。
3年目も頑張って推します。
全力で推します。
no Filterのみんなをもっと有名にしていきます。
オタクに出来ることなどたかが知れてるけど、それでも自分にできることを精一杯やります。
だから柿さんも、no Filterの今後の活躍をぜひ注目していて下さい。
そしていつかメンバーに会いに行ってあげて下さい。
また会うその日まで。どうかお元気で!
さて。
2024年はどんなふぃる活が出来るだろうか。
no Filter、3年目の戦いがいよいよ幕を開ける…
2023.12.31擱筆
「no Filterと共に駆け抜けた2023年総括」完