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no Filterの「強み」についての一考察(6)


(6)アンケート補足


以上、親御さんとお子さんに実施したアンケート結果を紹介してきたが、これらを実施したのは3月時点であったため、メンバーの卒業などもあり、no Filterを取り巻く環境も大幅に変化しているため、アンケートをさせて頂いた方何名かに再度コンタクトを取り、その後の様子を聞かせてもらった。以下、特に興味深いエピソードを紹介しておきたい。

①娘がMIXを打つようになってきた

家族で移動中、車の中でno Filterの曲をかけている時に、覚える目的で自分(父親)がコールしていたのが始まりです。すると娘も『何か楽しそう』と思ったのか、真似するようになりました。
車の中で曲をかけている時にコールを入れると奥さんから「うるさい」と言われるので、イタズラ心で「もっと大きな声で言う」という遊びを娘としていて、次第に覚えていったと思います(笑)

②娘が「純情ってなにー!!!」を叫ぶように

「純情ってなんですか?」のイントロで、静まり返るあたりで高まったオタクが「純情ってなにー!!」と叫ぶ場面があるのですが、娘はゆなはちゃん推しなので、あの部分で叫んでみたい…と思ったそうです。周りの人にも背中を押されて実際にやってみて、本人も楽しかったと言っていました。

③娘がアトジャの予習をするように

家族でアトジャに行くことを決めてから娘はとても楽しみにしていたようで、その日に備えて、no Filter以外でもよく聴いているアイドルさんの曲とかを予習してました。ナウドラ、おちゃパ、iLiFE!、でんぱ、ふるっぱーあたりを予習していました(笑)

横アリにも遠征するキッズたち

④親のスマホを借りて画像を勝手にデコるように

娘は自分のスマホを持っていないのですが、ママのスマホを借りて自分でやったんでしょうね、りえにゃんと撮った画像に勝手にデコレーションしていて笑いました。

そのデコっていた画像がこちら(その1)
そのデコっていた画像がこちら(その2)

⑤推しと同じものを買ったり食べたりするように

りえちゃんが「蒲焼さん太郎」ってお菓子を好きと知ったら一時期お菓子のストックが「蒲焼さん太郎」だらけになってる事がありました。また、りえちゃんの好きなグミを自分の小遣いで買ってました。お揃いの物でいうと、りえちゃんが配信で持ってた小さいバックや、Reboot衣装の時の髪飾りを揃えたりしていました。とにかくりえちゃんの真似をしたくて、一緒に撮った写真を拡大しては自分でよく眺めていました(笑)

⑥娘がチェキ飯をするように

ライブ終わりによくホワイトフィルターの方たちと食事を御一緒する機会があり、その中で他の方がやってるのを見て自然に覚えていった感じですね。娘はニンジンが嫌いなんですが、チェキ飯してる時に「りえにゃんが見てるよ」って言うと、頑張って食べてくれました。そしてチェキ飯のポストをすると、「いいね来た?」ってしつこく聞いてきます(笑)

大人顔負けのチェキ飯

⑦推しの言われて手伝いや早寝をするように

推しに言われて頑張るようになったといえば、洗濯ですかね。りえちゃんが柔軟剤の話題をして洗濯にハマっていると言ってたときの話です。りえちゃんと同じ柔軟剤を買ってもらって、自分でも洗濯を頑張るようになりました。
あと、今までは夜寝るのが比較的遅かったのですが、りえちゃんに言われてから早めに寝る努力をしているようでした。推しの影響力というのは凄いですね(笑)

⑧推しの卒業発表に娘が泣き崩れる

りえちゃんの卒業発表が7月30日の夜だったと思うのですが、それを知った娘が布団に潜って大泣きしてた姿をいまでも覚えています。卒業のことを伝えてまさかここまでなる(ショックを受ける)とは思っていなくて、娘のりえにゃんに対する気持ちの大きさを改めて感じました。
そこから毎日のようにチェキを見返すようになり、あまり本人からりえにゃんの話をしなくなりました。
その後しばらくして、とあるイベントで、卒業発表後はじめてりえちゃんの歌うところを家族で観に行ったのですけど、そこで娘は「もう会えなくなっちゃう」と言って大泣きでした。子供ながらに卒業の意味を理解してるんだとつくづく思いました。「泣いてるとりえちゃんも辛くなっちゃうから笑顔で送り出そう」、家族でそんな約束したの覚えてます。

(7)まとめ

オタクに年齢など関係ない。それがまだ小さな子どもであっても、推しに対する愛は大人のそれと同じくらい深いし、嬉しかったり楽しかったり悲しかったりする感情も、大人のそれとまったく同じだ。今回お子さんにもアンケートを取らせてもらって、僕はそのことを一番強く感じた。と同時に、そんなお子さんのオタクが何人もいて、何度も現場に連れてきてくれるご家族がいるno Filter現場って、改めてステキな現場だなぁと思った。こういう層は大切にしていかないといけない。何度もいうが、それは決して特別視してくれというのではない。他のお客と等しく「大切にしてほしい」ということだ。家族でアイドルを推すことはとても苦労が多い。子どもにとっては身長差の問題もあるし、危険性の問題もある。連れてくる親からしたら金銭的な問題は一番のネックであろう。しかしそれはほんの少しの配慮で改善されることもあるし、運営さんだけでなく、僕たちオタクの気持ち次第で環境を改善できることもあるはずだ。

『ここのアイドルって、なんでこんなにお子さんのファンがいるの?!』

他のオタクやメディアにそう思われたとしたら。
そのインパクトは計り知れないだろう。きっと話題になるはずだ。アピールポイントになるはずだ。
no Filterはそれを「強み」に出来るグループだと僕はずっと思っていた。今はまだ数組のご家族だけかも知れないが、企画内容やレギュレーションを少し考えるだけで、きっともっと拡がりをみせていくのではないか。
アイドルオタクの総数には限りがある。それに対してアイドルグループは雨後の筍のように日々増加している。限りあるオタクを奪い合っているのが今のアイドルシーンであり、ファンを増やすのは容易なことではない。しかし、アイドルオタクではない層に興味を持ってもらうことが出来たとしたら、どうだろうか。今回の記事で見てきたように、新たなファンを増やすヒントはそこかしこに転がっている。

そういった層を味方に付けられるか否か。

それが、no Filterを更なる高みへ導くヒントであるように、僕には思えてならない。

笑顔溢れる現場こそ最高の現場

※今回、アンケートに協力してくださったご家族の皆さま、どうもありがとうございました。記事の完成がかなり遅れまして大変申し訳ありませんでした。

2024.9.28 完

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