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ソロキャンプをはじめよう#3。明るさの単位の話〜ランタン選びの前に〜

キャンプで一泊するならランタンは必須だが、明るさの単位が色々ありすぎて、よくわからない。そこでランタン選びのために、勝手な解釈を加えて感覚的に明るさの単位を捉えてみることにした。

あくまでざっくり理解して使えることを最重要視しているので、厳密には違う点もあるかもしれないので、ご注意いただきたい。

ルーメン、ルクス、ワットはよく見聞きするが、馴染みのない単位もランタンを探していると見かける。さらに解説サイトなどでは、単位や明るさを表す物理量が日本語に変換されていて、光量、輝度、照度、光束などと表記ゆれどころで済まないほど、ボキャブラリーの激震を伴っているのでより理解が困難になってくる。

ともかく今回はランタン選びに必要そうな単位だけピックアップして調べてみることにした。

明るさの単位がバラバラな理由

どうもランタンの種類により、明るさの表記単位が異なるようだ。

LEDランタンの場合、ルーメンやルクスで表記されていることが多い。一方、燃料を使うランタン(ガスランタン、ガソリンランタン)の場合、カンデラや、古いものはキャンドルパワーで表記されている。むしろ明るさの程度を表す数値がないものも多数ある。

これは落ち着いて考えれば当然のことで、気化させた燃料を燃やした炎ベースのランタンの明るさは常に一様ではない。加えて、燃料の量で明るさを調整するのだから、その明るさの測定は難しいだろう。常に一定の明るさを作り出せるLEDの測定方法とは絶対に異なるはずだ。

要は、IHコンロならピピッと温度を170度に設定とできるのに対し、ガスコンロで弱火、中火、強火を調整して温度を170度にするのが難しいと同じ感じだろう。

明るさの単位を勝手な解釈を加えてイメージで捉えてみる

一応、定義を調べつつ、勝手に解釈を加えてイメージで捉えれば理解しやすい。

ルーメン、それは俺の放つ光線の数。

【ルーメン(英語: lumen、記号: lm)】は、光束の単位である。
1ルーメンは、全ての方向に対して1カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束と定義される。
ーWikipedia

非常にわかりにくいが、勝手な解釈でイメージ図を描くとこんな感じだろう。

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要するに、光の源が放つ光線の数(イメージ図の効果線の本数)みたいなものだろうと解釈。

ルーメンが光束(光線の束)の単位ということは、ルーメンの値が大きいほど、放つ光線の本数が多くて明るいということだ。

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ルクス、それは俺が照らすまぶしさ。

【ルクス(英語:lux、略記号:lx)】とは、国際単位系(SI)における照度の単位である。SI組立単位「ルーメン毎平方メートル」(lm/m2)に与えられた固有の名称であり、日本の計量単位令では「1平方メートルの面が1ルーメンの光束で照らされる時の照度」と定義されている。
ーWikipedia

わかりにくいが、これも勝手に解釈を加えるとこういうことだろう。

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要するに、光の源からの光線をどれだけ受けてまぶしいかということ。
その名の通り、ルクスはどれだけ照らされたか(照度)を表す単位。

そのため、ルクスは照らされる面の面積や距離により変動する値であり、イメージ図のように、放射状に伸びる光線(効果線)で考えれば、当然、近くのモノの方が受ける光線の数は多く、遠くに行くほど受ける本数は減る。

[参考]ルクスとルーメンの違い。俺か俺以外か。

wikipediaを見て回ると、ルクスとルーメンの違いについて、バラバラのページに少しづつ情報が記載されている。こういうのをたくさん集めて読むと、なんとなく掴めるものがある。

照度と光束の違いは、照射している物体の面積を考慮するかしないかである。
例えば、同じ光束を放つ電灯でも近くにある本よりも、離れた場所にある本の方が暗くなる。これを照度が低いと呼ぶ。
ーWikipedia(照度)

ルクスとは、光源から発した光が、照射対象の床や壁に当たった明るさを数値化したもの。
ルーメンとは、光源から発する光を数値化したもの。
ーWikipedia(ルクス)

要するに、ルクスとルーメンの違いは、

俺(光源)か、俺以外(照らされる対象)か。

を表す単位ということに帰結する。


カンデラ、それは俺の放つ光の威力。

【カンデラ(英・仏:Candela、 記号:cd)】は、国際単位系(SI)における光度の単位であり、SI基本単位の一つである。カンデラはルクス×距離²で求めることが出来る。光度とは、点状の光源から特定の方向へ放射される単位立体角あたりの光の明るさである。
ーWikipedia

2019年5月に再定義されたカンデラの定義式は、残念ながらnoteにうまく記載できないので、興味がある人はWikipedia(カンデラ)を見ていただきたい。

勝手に解釈すると、カンデラは、かめはめ波の強さだ。

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光線1本の強さと言ったほうがわかりやすいかもしれない。
放射状に光を放つ場合は、放った光線1本の強さということになる。純粋に光の強さという感じで感覚的には非常に理解しやすい。

キャンドルパワー、それは俺の光の威力はロウソク何本分か?

古い単位でwikipediaの日本語ページは無いが、わかりやすいので今でも使われているらしい。

その名の通り、『ロウソク1本分の明るさ』が1キャンドルパワー。

1カンデラと1キャンドルパワーは、ほぼイコールなので、現在ではざっくり換算されて、同じように扱われているらしい。

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要するに、どう使えばいいのか?

比較をするなら、単位を統一すればいいが、そう簡単にはいかない。ネットで調べれば単位の変換式も見つかるが、光の照射角度を計算する必要があって現実的には難しい。

この単位を使えばいいは断言できないが、「ルクス」には、注意が必要。

ルクスは「照らされた対象」が感じる明るさなので、基本的には光源(ランタン)からの距離に応じて変わる数値。そのため、ランタンからどれくらいの距離で測定したかという点の考慮が必要。多分、メーカーにより測定距離は違う気がするので、メーカー違いのランタンを比較するときは注意したほうがいいと思う。

個人的には「ルーメン」が使いやすくてよさそうだとは思う。

キャンプの際、ランタンをどこで使うかは普通考えているはず。テントの中なのか、テント外のテーブルの上なのかなど。

つまり、ランタンから自分までの距離が想像つくはずなので、テーブルの上において外を大きく照らすなら大きめのルーメンのものを、テント内ならランタンとの距離は近いからそれほどルーメンが大きくなくてもいいか、なんて考えられる。


もうどうにも比較できないならワットで統一してみるのも手。

わかりにくいなら、自分の馴染みのある単位が一番簡単。商品の説明のところにワット換算された数値(何ワット相当)が記載されていることも多いので、これを使うと比較しやすい。

英検準2級より、TOEICで何点の方が、どれくらいの英語レベルなのかイメージつきやすい人も多いだろう。

それと同じで馴染みのある明るさの単位ワットで比較するのも手だと思う。トイレや風呂場の電球のワット数、リビングのワット数とかを踏まえて比較するとピンとくると思う。

でもランタン選びで大切なことは明るさだけではない。

ここまで明るさの単位について調べてまとめてきたが、ランタン選びは、明るさの他に、デザインであったり、重さだったり、燃料の種類だったり、使う場所も考慮しないといけない。

テント内で使うなら火事にならないようLEDの方がいいとか、雰囲気重視するならゆらぐ炎ベースのおしゃれなランタンがいいなど。

ここは人それぞれの価値観にも影響しそうなので、また別の機会にランタンの選び方はまとめてみようと思う。

ひさびさの物理学に楽しんで没頭してしまい、全くランタン選びが進んでいない事に気がついたので、ここらへんで一度、筆を置いて、キャンプの準備に戻ることにする。


[おまけ]かめはめ波とメガンテの差によるルクスの減衰について

少し物理寄りの話になるが、ルクスは『どれだけの本数の光線を受けるか?』ということなので、受ける面積や距離によりその値は変動するが、光源の種類によりその減衰具合は異なる。

■かめはめ波の場合
かめはめ波のように一方向にだけ伸びる光線の場合を考えよう。
とある被験者1名が、かめはめ波を一発、受けるとする。
※注:戦闘力の差により生じる、かめはめ波の太さ(カンデラ)はここでは考慮しないことにする。

この場合、光源(悟空)から放たれる光線(かめはめ波)は1本なので、悟空からの距離によらず、被験者が受け取る光線は1本なので、ルクス的には同じ値になる。


■メガンテの場合
次に、メガンテのような放射状に光線が放たれる場合を考えよう。
先程と同じ被験者1名が、メガンテを一発、受けるとする。
※注:先程の被験者はかめはめ波を受けた後でも生存しているとし、欠けや損傷による面積の減少はないものとする。

同じ被験者なので、光線を受け取る面積は同じである。

この場合、光源(メガンテを放つ者)から放射状に光線が多数放たれるので、距離が近いほど、被験者の受け取る光線の本数は多く、遠くに行くほど、受け取る光線の本数は少なくなる。ルクス的には遠いほど値は小さくなり、その減衰具合は距離の二乗に比例して小さくなる。


わかりにくい場合は、こちらのサイトにあるように、ホースから噴射した水をバケツで受ける例で考えるのもわかりやすい。

遠くに行けば行くほど、バケツキャッチは難しくなる。
はじめからこう考えればよかったのか。。


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峰村 佳(ねむ)
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