【レポ】福岡アジア美術館2023.9
~まえふり~
この秋、初めて博多を訪れた。
九州旅行で目的地は熊本だったが、せっかくなので前乗りしちょっとだけ博多を観光することにした。
さて初めての博多だが、どこに行くか。現代美術館(正確には近現代美術館)の存在が気になっていたので、この機にそこへ。福岡アジア美術館。
場所と営業時間、この日が休館でない程度確認し、向かう。行けば、どういうところかは分かる。
この日開催していたのは、「福岡アジア美術館ベストコレクション」展。この美術館を初めて訪れる自分にとってはうってつけの内容だったと、あとになって思った。
会場の終盤は「アートと環境ー人新世を生きる」として別立てになっていた。メインも良かったが、こっちもグッときた!
~本編~
ここから、本編。初めて訪れた美術館なので、ミュージアムレビューと展覧会レビューのMIX。
会場入り口まで
地下鉄最寄りの中洲川端駅の改札から、美術館の入居する「博多リパレイン」まで、地下連絡通路で直行できる。雨の日とか嬉しい。
地下B2から美術館フロア7Fまで一気に。
エレベーターを降りると、インパクトの強いビジュアルが出迎えてくれた。
福岡アジア美術館の基本理念。これでバッチリ。
なお、この美術館の略称(愛称)は「あじび」。
この日開催していた展覧会やイベント。時間の制約もあり全部は回れなかった。なお、この日滞在したのは2時間弱。
「福岡アジア美術館ベストコレクション」展へ
鑑賞開始にあたり、まず確認。展覧会愛好家の嗜み。
トップは、メインビジュアルで使われていた作品。
李禹煥(リー・ウーファン)。いかにも。
分類的には平面作品だろうが、大きさ/距離・質感・複数アングル。それらを総合して堪能しないと、意味がない作品。
ここから、パッション溢れる赤の間へ
ザ・現代美術な空間。
今回一番「飲み込まれるような力」を感じた作品。
蔡國強。ごく最近TVのアート番組(新美の巨人2023.9.9放送)で知ったばかりの現代作家。予期せずここで作品に出会え、ラッキー。
これも蔡國強の別の作品。
女性の身体性をテーマとした作品の模様。
主観的な観察という点で、非常に面白かった作品がこれ。以下はキャプションを無視した好き勝手な読み取り。
不穏さ・ざわざわ感をかき立てるダークブルーゾーン
以下、駆け足で。
コレクション展:アートと環境 ー人新世を生きる
今回1番刺さったのはこの作品。現代アートでしか表せない、現代アートとしか言いようのないナニカ。部分的要素的考察や形容なら無尽蔵に可能だが、この総体はなんと言い表せば良いのか。
展示ゾーン最終室
振り返りの風景
会場出口近辺。ワークショップ的エリア。
展示会場を出ると、付帯施設エリア
キッズスペースを完備。このあたりはMOT(東京都現代美術館)と美術館としての思想・雰囲気が似通ってる。
キッズスペースの反対側がライブラリーコーナー。
アジアの近現代美術を専門とする美術館なので、そういう本を収集・提供。もちろん自館開催展の図録も。他に、アジアの旅行ガイドなども扱っており、美術だけでなくアジア研究などでも知ってればうまく活用できそう。
カフェからショップへと続く。
アート系のチラシ・広報物が非常に充実。以下は一部だけで、もっと膨大にこれでもかというぐらい頒布されている。この辺りもMOTと似ている。
ロビー展示の巨大絵画。一眼でタイの現代アートだなと。
ここのカフェ・ショップ・キッズスペース・図書室は展示会場の外なので無料でそこだけの利用も可。これらサービスの詳細はミュージアムHPでご確認いただければ。
~おまけ~
観覧料は200円。安い!
すべて自館コレクションで構成しているからか。
それにしても安い。
出展作品リストについて。「福岡アジア美術館ベストコレクション」展の方は、会場に見当たらなかった。HPにも掲載なし。スタッフに確認まではしていないが、たぶん元々配ってないのだろう。コレクション展の方は紙のリストあり。ただしHPへの掲載はなし。
ちょっと失敗したこと。今回一秒でも鑑賞時間を稼ぐため、地下鉄改札から美術館7Fへ最短ルートで直行した。ところがこの美術館のエントランスは1Fで、そこにあるこの美術館の「看板作品」を見逃した。同じように初めて訪れる人はご注意を。
* * *
最後までお読みいただきありがとうございます。
興味持たれたら、美術館へぜひ。
以 上