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【書評】少女漫画家 「家」の履歴書
読書の目的やきっかけは様々だと思う。
今回取り上げたこの本は、息抜き・「全く知らないから知りたい」という動機でピックしたもの。
大御所の12人の少女漫画家の人となりや作品成立の背景が、住居兼仕事場(漫画家なので、大抵そうなる)の変遷というユニークな視点から読み解け、ある種のリアルな「少女漫画史」(芸術における美術史みたいな。あるいは文化誌/史という方が適切か?)的な面白さを堪能できた。
戦後花開いたサブカルチャー/大衆文化の一つとして、少女漫画という文化の熱気、その生産と受容(当然その裏にある人間ドラマ)が作家本人から語られている点が、なにより傾読?に値する(どの作家も個性的で語りが面白いので自然と引き込まれるが)。
意外に少女漫画家というフレームを外しても、戦後日本における庶民的視点からの「住居観」を汲み取れる一つの資料として、重宝するかもしれない。まぁ漫画家なので通勤事情みたいな考慮はないのだが(実家との往復みたいなライフシーンはある)。
お次もこんな感じで、少女漫画編集者列伝編みたいなのを期待。「生産者」の次は「流通者/媒介者」にスポットライトを当てるということで。知る限り、「本の雑誌」の連載「文芸記者列伝」などがそれに近いか。
※※※参考情報※※※
noteにこの本の「構成・取材代表」をされた吉田大助氏のアカウントがあった。またそこで、この本の【内容紹介】と【解説】記事がアップされていたので、ご紹介する。
以 上
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