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やんわりと。

カーテンを揺らす心地よい風。眩しいフローリング。今日はいい天気なのだ。梅雨の鬱陶しさから解放された気持ちで意気揚々と洗濯。メイクもして、髪も整えた。真っ暗な画面をつけていれば今頃、蟹座は運勢占い一位なのではないかと鼻歌を歌いながらパソコンに向かう。

ゼミが始まれば、四角い箱が並び、皆が集まった。今日の活動は作品の発表だったのだが、同じテーマで創作物を持ち寄る楽しさに終始ニヤニヤしていたと思う。楽しいと思う気持ちで心が明るくなると、フローリングはやんわり陰り始めた。突如地面を叩きつける激しい雨が降り出した。今すぐ駆け出して、気候の変化に戸惑う洗濯物を抱えて助けるべきか。一応発言することを求められる役職である以上、抜けるべきではないか。皆の部屋の様子を伺ったが、どの部屋も自然光が差し込んでいる。あぁ、今日運勢占い十二位だったのだな。急なランクダウンをすることでしょうがないと諦めがついた。洗濯物よ、ごめんよと何度か見つめ、オンライン授業を受けた。

昼ごはんに作ったラーメンを啜っているとまた、床が眩しく光った。炒めた野菜が活き活きとしてくる。降り込まなかったため被害に遭わなかった洗濯物らも心地良さそうだ。やはり、一位だったのかもしれない。単純な私だ。図書館に新聞を読みに行く前に、始めることを躊躇していたnoteに文章を打ち込んでいる。案外すらすらと言葉が出てくるものだな。やはり一位だから気分もノっている。ぎゃあああと失恋を報告する友達の通知がぽんと躍り出たスマホで星座占いを検索してみる。なんと、六位。とてつもなく当たっていない。「普段と違うことをしてみて」「ずっとやりたかったことを、今日は実践してみましょう」とある。いや、今日noteを始めることにした私、やるじゃん。

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