夏あざみのあざみってなんだろう
母校襲撃
理由あって出身高校に取材の申し込みをする。卒業生とはいえ10年以上経つとただの部外者だ。なので体裁を整えた取材依頼書を書く。あちらはお役所なのだ。
取材趣旨、方法、略歴、活動歴、資料として著書と過去の寄稿原稿。
取材させてもらえるといいな。
スーパーマンになりたい
夏合宿がしたい。
そう思って公営の研修所を調べてなにをやろうかと出し物を考えていた。
しかし私は友達が少ないことを思い出した。だから合宿はできない。
私は昔からずっと大勢に囲まれてみんなの輪の中心にいるような人に憧れていた。みんなでワイワイしたいというよりも、みんなに慕われる完全無欠のリーダーに憧れていたのだ。優しくて頼りにされて自然と誰にでも好かれるそんな人に憧れていたのだ。
つまりスーパーマンになりたかった。根っからの捻くれ者ではあるが同時にそんな真っ直ぐな人間にも憧れていた。
なれないと理解したのはかなり前だが未だに憧れている。それかできている人は尊敬する。
バンドマンに憧れて
前はとても熱心にギターを弾いていた。ギター以外の楽器もやっていたが一番熱心だったのはギターだ。作曲も編曲もできら。
しかしバンドはどれも長続きしなかった。
音楽の趣味が合う人もあまりいないし、その人が楽器ができて、私の基準を越える技量を持ち、しかも時間があることなど稀なのだ。
しかしそれは高望みだったのだとわかった。そんな都合の良い人が集まるわけもない。
しかし興味のない曲を歌ったり弾いたりするのは退屈だった。そしてバンドへの興味はなくなった。
だからスーパーマンになれなかったのだ。根本的に向いてない。
ひどい気分になれる映画は良い映画
『ニトラム』を観る。
前知識なしで観たので、初めは私のようなボンクラ青年が不器用ながらも周囲に支えられ成長していくハートウォーミングなドラマかと思ったが全く違った。
見終わってから知ったのだが実際にあった無差別乱射事件を忠実に映画化したものだった。
https://www.cetera.co.jp/nitram/
例えるなら『フォレスト・ガンプ』からご都合主義を全て取り払ったような物語だった。
障害を抱えた青年が生まれてから一度も誰にも理解されず虐げられ続けた結果世界を憎むようになって暴発する(ちなみに私は『フォレスト・ガンプ』が大嫌いだ。役者の演技も演出も一流で面白いのは認めるが大嫌いな映画だ)
どこかで引き返すポイントがあったのかというと映画が始まった時点から既に詰んでいる。いや、生まれた時から詰んでいる。彼は他人を理解する能力も、理解される能力もなかった。そして自分以外全員敵という歪んだ世界観に至る。そして暴発。
こうした欠落からくる暴発は至るところで稀によく発生する。池田小事件、秋葉原事件、京アニ事件がその典型だ。
様々な理由で社会に適応できない人間は多かれ少なかれいる。私もその一人だ。精神障害二級は伊達じゃない。
しかし私が幸運なのは多少なりとも理解され、理解する能力はあった。もしそれがなければ救いすらも理解できない。
この映画が描くのは有り触れた地獄だ。
ある種の人間にとってはこの世は地獄そのものだと思い出させてくれて酷い気分になれたからとても良い映画だった。
好きな音楽
最近のポップスでは崎山蒼志と清竜人とあいみょんが好きだ。熱烈なファンではないけどたまに聴いて「ああいい曲だなあ」と思う。
私の中で歌詞の比重は大きい。曲や声がよくても歌詞が退屈だと聴けない。音楽を聴くと同時に歌詞を聴く感覚。
若い女は謎
老若男女の中で一番苦手な属性は若い女である。特に限定するなら18〜24歳くらい。
若い女にこれまでは日常的に接触していたがあったが今はほとんどない。その世代の男のことはなんとなく想像できる。子供のことも子供だったことがあるからなんとなく想像できる。中高年の男女とは割と接する機会があるから扱いがわかる。
しかし若い女だけは日常的に接触する機会がないし共通項もない。従って一番謎だ。
役所広司love
『すばらしき世界』を観る。正に世界水準の高品質な映画だった。演出も演技もとにかくリッチ。派手なアクションはないが適切な金がかかっているのがわかる。
そしてなによりも役所広司の演技が素晴らしい。チャーミング。もう釘付けだ。名優、名優です。
襲撃決定
母校から取材許可の連絡がある。
久々に物書きとして振る舞う。