〈書評〉成瀬は天下を取りに行く

Score(0.1~5)：3.7
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thoughts :
一言で言えば「天才というポジショニングからみた凡人の貴重さ」

M-1出場.西武閉店残り30日毎日テレビ出演.マジック.東大オープンキャンパス.かるた部入部で快挙...etc...
圧倒的主人公感を、その人以外の視点から照らして、ラスト、その人本人の視点で語られる。

そのギャップにシビれる憧れるーが、
そのまた逆にはシビれて憧れてしまう。

詰まる所、人間というものの良し悪しなんてものはプラマイゼロで、長短比べればフラットなんちゃう？みたいな話でもあり、
それでも成瀬みたいなビックマウス宣って何個か叶えばラッキーみたいな人間性って貴重よね。的な。

小説、というにはあまりにも直裁過ぎて、レトリックは彼方、それでも物語をがっつり楽しむにはちょうど良い。

コロナ禍という共通項による共感力も相まって、現代人のできっこないをやらなくちゃストーリーは映画なんかにするとよりいいかも。

成瀬はもちろん最高だけれど、
島崎、大貫が良いキャラしてるんだよなぁ。

坊主にしたいお年頃。
成瀬の

続編の信じた道を行く。も期待。

というか21年から大賞取ってんのか。
そりゃ面白いわけです。

地元ネタ、天才、というのは強いジャンルですねー。

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Title : #成瀬は天下を取りに行く
Author : #宮島美奈
Publication year : 2023.3.17.
Genre : #fiction
@新潮社