Artek80周年巡回展
アルテックジャパンのアンニさんと栗原さんを迎えてのトークイベントに行ってきました。企画してくださったのは、いつもお世話になっている「五割一分」さん。
アルテックは建築家アルバ・アアルトを含む4人の若者で1935年に創業されたフィンランドの家具ブランド。映画「かもめ食堂」で使われていた家具はアルテックのものです。
そんなアルテックは今年で80周年。その巡回展でのトークイベントです。
イベントでは前半がアンニさん(右)、後半を栗原さん(左)が進行。
アンニさん、五割一分の方からお聞きしていましたが、日本語が上手…。ちなみにアンニさん、まだ日本にアルテックジャパンが無いときに1人で日本にてアルテックジャパンを立ち上げた方です。
トークイベントでは、フィンランドがどういった場所かという話から始まりアルテックの家具についての話まで、充実した内容となっていました。
【ライト】
話された中で印象に残った言葉の一つに、「フィンランド(北欧)のスタイルを取り入れるなら、まずはライトを変えることから始めてください」という言葉がありました。
実際にいろいろと家具を買うようになって部屋の中で何が一番大きな変化だったかといわれると、やはり照明を変えたことでした。ですからこの言葉には大いに納得。そして納得すると同時に、アルテックの家具を第一優先に紹介するのではなく、まずライトをお勧めするアンニさんに誠実さを感じました(アルテックでも照明を販売していますが、それが主力商品ではないと思いましたので)。
ちなみにフィンランドの照明についての考え方は「必要なところを照らす」という考え方。LEDなどの普及もあり、日本の部屋はより明るくなってきた気がします(海外は知りません)。全体を明るくするそのスタイルとは対照的に、必要なところに必要な明かりを使うという考え方がフィンランド式。例えばテーブルの上にペンダントライトを配置する。照らしたい部分にスポットを当てるといった感じです。
家の中でこのフィンランドのスタイルを実践してから、LEDの明かりが眩しく感じるように…。そして、そういった空間のほうがとても居心地が良いということを感じ取れるようになりました。
【buy now keep forever】
別の部分で話された言葉としてアルテックの理念が紹介されていたのですが、その一つに「buy now keep forever」というものがありました。「良いもの(長く使えるもの)を買う」といった意味です。
実際にアルテックの家具は、自然の中にあるものからインスピレーションを得てデザインされていることが多いので、空間の中にとても良く馴染みます。そして長く使えます。またアルテックの家具で使われているバーチ材は、使っていると少しずつ色の変化が表れ、持ち主の色へと変化していきます。ですからより愛着が増し、「長く使いたい」といった気持にさせてくれる家具になっていきます。
そしてその延長線上で話されたのが、「全部一緒に買わない」ということ。話の中では、古いものと新しいものが一つの空間の中で入り混じることはレイヤー(層)となり、豊かな空間の演出になるということ。必要なときに必要なものを少しずつ集めることが大事といったことが話されました。
実は僕自身そういった買い方をしているのですが、貧乏くさい買い方かなぁ~…と少し引け目を感じていました。でもこの話を聞いて、ちょっと安心。僕の買い方は間違っていなかったんだと。笑
話の中ではフィンランドの人の考えに「ものを壊す」ということは頭に入っていないので大切に扱うこと。そのために、安易に安いものを買って買い替えるのではなく、買えないときは「我慢」することの大切さなども話されました。これも大切なことですよね。
【最後に】
トークイベントで心に響いた2つとも、アルテックの家具について…というよりアルテックの考え方に近い部分でした。でも共感を覚えて今後も実践していきたい部分でしたので、今回noteに載せました。
最後に。今回も素晴らしい企画展を開催してくださった五割一分さんにも、この場で感謝します♪次回にも期待です。
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