他社デザインチームの秘密を覗いてみた!学びと気づきの交流会レポート
デザイナーの河村です。本日は2024年9月11日に開催したスマートキャンプ株式会社(以下スマートキャンプ)との交流会について書きたいと思います。
他社デザイン交流会とは?目的と背景を紹介
他社デザイン交流会は、一休のデザイン組織が外部のデザインチームと知見を共有し、新たな発見や成長の機会を得る場として開催している取り組みです。前回ウェルスナビ株式会社との交流会を行なった際の記事でも触れた通り、この交流会には明確な目的があります。
一休のデザイン組織は、「自社を強くするためには外部からの学びが重要である」と考えています。そのため、積極的にこうした交流会を開催し、単なる意見交換の場に留まらず、実践に繋がる学びやインスピレーションを得ることを目的としています。
スマートキャンプの紹介とテーマの概要
今回のデザイン交流会のお相手は、スマートキャンプ株式会社です。
スマートキャンプは、BtoB向けのサービス比較・資料請求サイト「Boxil」を運営する企業であり、SaaSビジネスに特化したサービスを展開しています。サービスだけでなく、効率的な情報提供や営業支援のプラットフォーム構築にも注力し、多くの企業に利用されています。
また、スマートキャンプはnoteを活用した情報発信も活発に行っており、Figmaを使った事例やデザイン組織での成功事例を共有しています。そうした取り組みや知見から学べることが多いと考え、今回のコラボレーションが実現しました。
交流会のハイライト:特に刺激を受けたセッション
今回の交流会では、いくつかのテーマについて意見交換を行いましたが、その中でも刺激を受けたトピックスについてご紹介します。
Figmaの活用について
デザインの効率化やエンジニアやディレクターとのコラボレーションの質を高めるFigmaの運用方法や具体的な事例の共有。
テックのキャッチアップについて
デザイナーとして押さえておきたい最新技術やトレンドのキャッチアップの仕方や工夫について情報交換。習慣化するヒントも共有していただきました。
事業から見たデザインの位置付けについて
事業におけるデザインは、単なるビジュアル面を超え、ユーザーとビジネスの橋渡し役を果たす重要なポジションです。両社に置いてビジネスサイドからの期待値に関して議論を行いました。
他社のデザイン組織から学んだこと
Figmaの枠を超えた役割
スマートキャンプのFigma活用セッションでは、Figmaがビジネスサイドを含め全社に浸透していることがわかりました。テンプレートを活用することで非デザイナーでもビジュアル制作が可能になり、コメント機能を通じてコミュニケーションのログを残すなど、Figmaは単なるデザインツールの枠を超え、業務効率化やチーム間の円滑な連携に大きく貢献していると感じました。
プロダクト外のデザインも大切
スマートキャンプのFigmaを拝見してまず印象的だったのは、サムネイルの統一感でした。どのプロダクトやチームのものかが一目でわかるようデザインされており、社外への共有時にも見栄えが良いと感じました。また、社内資料のテンプレートも統一感があり、デザイナーがしっかりと管理している様子が伝わりました。一休では、こうしたプロダクト外のビジュアルに対する優先度が高くない状況ですが、今回の取り組みは非常に良い刺激となりました。
事業から見たデザインの役割と、一休デザイナーの強みを再発見
今回の議論では、事業の観点から見た「デザイン」の位置付けについて、経営層やマネジメント層のデザインへの期待値をテーマに両社でディスカッションを行いました。その中で明らかになったのは、両社ともに経営層がデザインの詳細についてはデザイナーに一任している点が共通しているということ。デザインに対して強いオーナーシップを期待し、任せる姿勢が見られる点は興味深いポイントでした。
さらに、ユーザーインタビューから得られる情報をどのようにデザインへ反映させるかについても議論が行われました。一休では、デザイナーがユーザーインタビューやユーザージャーニーを直接的に参照するプロセスがほとんどありません。しかし、それにもかかわらず、一休のデザイナーが生み出すアウトプットがユーザーの期待にしっかりと応えている点について、スマートキャンプから高い評価をいただきました。 改めて振り返ると、一休のデザイナーは、ビジネスサイドから提示される課題や、間接的に得られたユーザーのニーズを的確に理解し、それを想像力豊かにデザインへ落とし込むスキルに長けていると感じます。このプロセスを自然に行っていたため、自分たち自身ではその強みに気づいていなかったのですが、外部からの視点によって改めてその価値を実感することができました。
次回への期待と今後の展望
前回、そして今回と、約半年の間に2社とデザイン交流会を実施しました。この取り組みを通じて、準備段階から実際の交流まで、自分たちにとって多くの学びや刺激を得ることができました。次回は、一休の事業により近い業界、特にtoCの領域で活躍するデザイン組織と交流することを目指しています。その中で、プロダクト改善に直結するような気づきやインスピレーションを得ることを目的とし、さらに有意義な時間を作りたいと考えています。
最後に、一休のデザイン組織と交流会をしませんか?
デザインの知見をシェアし合い、互いに成長できる機会を作りたいと考えています。ご興味のある方は、ぜひコメントでお知らせください!