「真田丸」から見える、日本の未来
真田幸光先生 H28.7.18講座メモ
【プロフィール】
愛知淑徳大学 ビジネス学部教授
真田信之末裔 祖母は上杉本家長女
【真田家の教え】
・慎重に、慎重に、慎重に、慎重に、考えなさい。(現代は情報が多すぎる)
・その上で、決断しなさい。(間違っているかもしれない)
・そして、行動しなさい。
・責任を取りなさい。(責任を取らない人が多い)
「死ぬまで生きる」…生に固執すること。命がダイジであればケンカをしないこと。無手勝流。敵の命を奪うと、100年先でも禍根が残る。
【上杉家の教え】
・決めごとをつくる。
→すぐやる。必ずやる。できるまでやる。
【講座内容】
♦︎政治学では次の2つに分けられる。
・覇権(HEGEMONY)
・均衡(BALANCE)
均衡は倫理であるが、世界は覇権で動いている。
突き詰めると、弱肉強食。人が生きていくためのものを抑える。
・水
・食料
・原材料
・エネルギー
・国際金融(上記の4つを束ねる)
+軍事力
♦︎アメリカ大統領選挙について
アメリカの政党は、民主主義、資本主義、自由主義を踏まえた上で、共和党は覇権、民主党は均衡に分類される。
アメリカ国民は、国内の均衡(格差是正)、国外の覇権(強いアメリカ)を求めている。
各党の大統領候補が上記の要件を備えない場合、第3の候補(インディペンデント)が出てくる可能性がある。
♦︎中国が7%経済成長を目指す理由
中国は55才定年。20代からの生産年齢人口が多い。
若者の雇用を守るのが目的。国内投資の結果、国内で作りすぎたものを国内に投げ売りするため、鉄鋼の価格が下落し、世界の鉄鋼業がダメージを受けている。
♦︎小国の戦略(スイス、イスラエル、シンガポール)
・経済力
・技術力
・情報戦を含めた軍事力
→ケンカをしない。
♦︎日本が目指すビジネスの国際化
・人に喜ばれるものをつくる。
・世界を見回し、必要なものを、量と価格を安定的に提供する。
・競争相手が誰かを捉える。
・日本を一番高く評価しているのは、どの国かを捉える。
理想をイメージしない限りは、理想に近づかない。
需要(demand)>供給(supply)
ビジネスは需要にぶつける。需要<供給はデフレになる。
♦︎ビジネスの定義
営業利益=売上高-コスト
売上高を上げ、コストを下げる。
技術、のれん、ノウハウは売上高増、コスト減に貢献しているか?
・産業政策がダイジ。以下の2つを分けて考える。
従業員多=コスト高は、売上高を増やす。
→グローバルマーケットの拡大。(シャープはこれで失敗)
従業員少=コスト低は、少ロット、高品質、偏重により売上高を増やす。
♦︎ブランド商品とは
・すべて平均以上。
・ひとつが飛び抜ける。
♦︎高校生への言葉
高校までは、平均を伸ばす。
大学では、自分のどこを伸ばすかで選ぶ。偏差値で決めてはいけない。
♦︎日本人に今必要なこと
・本質(真理=普遍的なもの)を見極める。
目先にとらわれてはいけない。(書店ではHOW TO本が溢れている)
人が言うことは、人の頭を超えていない。
自然の摂理=真理である。
♦︎コンプライアンスの危うさ
覇権に都合のよい、人間の欲が作った法は、国際社会では法令遵守(コンプライアンス)の圧力になる。
真理であるのか?を問うこと。
♦︎まとめ
人の役に立って、人から有難うと言われ、正当な対価を得る。
コストが安ければ、利益が残る。
今のままでは、世の中は良くならない。強い人は弱い人を足蹴にし、弱い人は自らを助けられず努力しない。
自らが強いと思い人は、人に優しく。
自らが弱いと思う人は、人に頼らない。
周りにこのような人を増やしてほしい。
(了)
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