日本は本当に戦争する国になるのか?
日本国が戦争する、しないとの論議があります。
長野県の松本市出身で、信州大学経済学部特任教授の池上彰氏の「日本は本当に戦争する国になるのか?」(2015年12月刊)を読み返しました。
2019年10月18日、石油タンカー航路の安全確保のため、自衛隊をホルムズ海峡に派遣する検討を、安倍首相は国家安全保障会議で指示し、結果としては派遣が見送られました。
池上氏の著書から要約すると、「ホルムズ海峡はものすごく狭い海峡で幅は30〜40キロメートルしかありません。北がイラン、南がオマーンで、国際航路はオマーンの領海に設けられました。もしイランがホルムズ海峡を封鎖するとしたら、オマーンの領域に機雷を敷設するはずです。しかし、これは国際法上、戦闘行為です。オマーンは湾岸協力会議(GCC)という集団防衛機構に入っています。すなわち、イスラム教スンニ派の大国サウジアラビアとシーア派の大国イランの大戦となり、イランが破滅する可能性があります。こんな事態はあり得ないと言っていいでしょう。」
「実は、別の場所で機雷の除去を行う可能性があるのです。南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島では、中国が少なくとも7つの岩礁を埋め立て、ファイアリークロス礁には、3000メートルの滑走路を造り、人工島が完成しました。国際海洋法条約によれば、埋め立てて造成した人工島では領海は設定できませんが、中国はその周囲を領海だと主張しています。このあたりは、中東から石油や天然ガスを運ぶタンカーが四六時中、行き来しています。」
「日本を戦争しない国にするのはカンタンですよ。政府がこれは戦争じゃありませんと言い続けて、政権の維持を続ければよいのです。」by 詠人知らず
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