絶望の星から生まれた即興コラムはこちら
今回はわりと長いので、お忙しい方、長いの苦手って方は、分けて読んで下さい。
歌の1番とか2番みたいに楽しんでいただけたら嬉しいです♪
ちなみに1番は完全無料で読めます。どなた様もたっぷり楽しんで下さい。
退屈ではない……はず……退屈でもなんだかそれはそれでいい……はず。
◆ バカ女と呼ばれて。
なんで私がコメンテーターなんだろう。
こんなのに、ありがてえことだなあ。
そう思うことはしょっちゅうある。
私は、ある部分ではぜんぜん合理的じゃないからだ。
テレビは、合理的なコメントが求められる時代なのは私もわかっている。
例えば
「桜を見る会」のことで前に議論になった時、普通の会社は宴会とか旅行とかを会社でそれぞれ勝手に賄ってるんだけど、政治ってそういうものの何をどこまで具体的にやっていいか精密に決まってないというか……
っていうようなことを言ったら、みなさんが「公職選挙法で決まってますよ!」ってワッと教えて下さりまったくその通りなのだけど、それくらいは私もさすがに知っていて
(そうやって決まってるのに抜け道とかやり方があるからこんなことになってるんじゃ……つまりどうとでもなるならある意味ではもう厳密には決まっても同然なんじゃ)
って訊いてみたかったんだけど……私の言葉足らずかつ、知らなそうに見えるそぶりも見かけもいけないんだし、文脈を読んでくれっていうくせが抜けないのもいかん。
今の時代、文脈を読んでもらおうなんていう感覚でものを言っても、置いていかれるかつ、なかなか伝わらないのはわかっているんだけど、スパンと合理的な発言がどうしてもできない。
(ほらもう、だってここまでの文章だって長いじゃない)
あとは、何に対しても、熱くなりすぎず、わざと斬新な答えを出そうともせず、ふんわり的を少しずらして考えながら的を見てみたいっていう感覚でいつもいるから、どうしてもいつもコメンテーターとして馴染まない。
使い勝手のわるいやつだ。
……ってのは自分でもわかっているのよ。
それを「バカ」とか「的外れな人」と呼ぶ人もいるけど、あえてわからないふりをしているんじゃなくて
「わからない」
って立ち位置の人がいない場合は、その立ち位置に立ったらどう見えるか?
目の前にいる方達は、私なんかよりきっとずっと英知が詰まってるんだからってことをいつも意識してそこにいる。
世の中そんな速度で動いてねーよ、正しいことバンバン言い合って解決してこうぜ、って空気はテレビだけじゃなくあらゆるところでいつも感じてる。
善か悪かであったり、0か100かであったり、ちょっと尖ったことを言うのがやっぱりネットニュースなんかでもさらにかいつまんで取り上げられているし、そういうコメントが時代的に聞いてもらえることなんだろう。
それに無理やり合わせるのも違うし、負けないように意地を張るのも違うと思ってる。
できているかは別だけど、テレビに呼ばれたら、全体を見て、その時々でその場にいない色を出す存在になるよう心がけている。
本当に「この話難しいなあ」って思う時もあるし、ガチでそのまま浮いてる時があるのも確かだしね。
だから
(なんでここにいるんだろうなあ)
って自分で思うこともしょっちゅう。
これ、悩みとかではない。
人生なんてそんなものだと思ってる。
なんで自分だけこんななんだろう。
なんで自分は浮いてるんだろう。
なんかちょっと居心地悪くて気まずくて申し訳ないな。
とんちんかんかもな。
みたいなことを思いながら、その「なんで」と共存するぐらいでちょうどいいんじゃないかと、普段の生活から何から、何においてもわりと思えるようにもなった。
あとね、いつもとは言わないけど、適度にバカとかアホぐらいに思われてたほうが、今の時代楽な部分もある。
戦うに値しない存在にカテゴライズされて、平和なのだ。
勝ったって、何になるんだろうって思ってる。
(このあたりは合理的か・笑)
作品とか人間性をこいつはこういう人間だからって、あきらかに上から分析される時なんかも、触れてくれるだけでありがてえってある意味本当にニコニコしながら、爪隠してる。
なんでもない普段の会話時もそう。
「こんなこともキミは知らないんだろう」てな空気になっても、相手がそう思いたいならと "そうです" って顔してる。
たとえその人が言う「こんなこと」についてかなり近い場所にいたことがあっても、本当はそれに関わってたりしても、実はめっちゃ詳しくても、黙って聞いてることなんて多々。
(一緒に楽しく盛り上がれる時は別よ?)
意地悪してるわけでも、不必要にへり下るわけでも、私に能があるって密かに思ってるわけでもなくてね。
そこで自分の話しをこれみよがしに披露して、その相手に勝った気持ちになって何になるんだろうって、だけ。
何より、私なんかが言うより、その場ではその人が話したほうがいいケースも本当にあるのよ。
もちろん、これは言っとかなきゃなって時は伝える。
そうすると、その人が思っているキャラクターと突然違うからだいたい
「!」
と、なってしまう。
「変わった」
とか
「どうしたの」
とか、言われたりね。
そういう経験を時々するので、人に対して(この人はこうだから)っていうのをあまり思わないようにしている。
その人がお腹の中で何を考えてるか、何を知ってるかなんか、その人にしかわからないじゃない?
すべての人に、それぞれいろんな形の爪があると思う。
その爪を使う時もあるだろうし、使わない武器としてカッコよくその人の中で輝いて、それが湧き出る魅力になってることもあるんだろう。
誰もが、自分以外の長い時間を過ごしてきた人なんだから、すごい英知なんです、ほんとに。
だから、この人には私の知らない英知がたくさん詰まってるんだって、どんな時もどんな人にもできる限り思うようにしてます。
そのほうが身のためでもある。
これが私のゴーリセー。
◆ ギネス級の挑戦だったが
昔。
ほんとは絶望すらしてたのに、あの時もニコニコして爪を隠していたなと思い出す出来事がある。
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