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デザインの力を信じる

デザインは何かと人を媒介するもの

例えば、会社なら、理念やコンセプトを明確にし、かつそれをお客様や取引先、従業員が見える、感じられるようにすることがデザイン。

そのみえるようにしたコンセプトが仮に少し間違っていても問題はない。
決めて発信することが重要で。

決めることで、従業員に進む方向を示すことができる。何をやって、何をやらないかが必然的に決まる。結果社内共通言語ができて、無駄を省く効率化につながる。

発信することで共感をよび、経済的な壁を超えたファンができる。
共感を呼ぶことで会社に適した人材が集まるようになる。応募数は増え、離職率は下がる。
これは仮説だ。でもあってるような気がする。

コンセプトひとつでここまで広がる。
副次的な効果がもっとあるかもしれない。
デザインにはそんな力がある。

もちろんいいことだけではなくデメリットもあるだろう。

デザインは売上やコストカットに繋がっているか見えにくい。だから軽視されがちなのだが、文化や風土を作ってきたのはいつだって人の活動=デザインなのだ。

正しくないこと、意味がないことにも意味を見出すのがデザインなのではないか。

正しいことをすればいい。それはそう。
でもみんな正論が好きなわけじゃない。正しいことだけやってきてたら、きっと今こんな人生になってない。そう思わない?

間違ったりもしたけど、それでも今が楽しいと思える。そう思う心に寄り添うのがデザインじゃないか。

だからこそ、デザインは色々な立場にある人のことを想定しなければならない。
誰かがそのデザインによって、傷ついたり、損失を受けることを極力避けなければならない。

しかしながら、全ての人に深く届くデザインも難しくて、傷つけはしないけれど、届きもしないという人が大多数になってしまうかもしれない。

そのバランスが非常に難しいと思う。

デザインとは人の心を写し、さらにそれに美を与えて昇華させる。それこそがデザインの持つ役割であると思う。

私はこの数年、ずっとデザインの力というものを信じている。
デザインは人を動かすきっかけを作れる。そのきっかけは行動になり、習慣になり、文化になり心になる。そんな力がデザインにあると思っている。

今、私自身ができることには限りがあるが、この世界には僕と同じようにデザインの力を信じている人がたくさんいると思う。

そんな人たちと出会い、話して、自分も何か役に立てるようになりたいと思う。

今はデザインとビジネスをつなげる役割になれたらいいと思っている。

尊敬するデザイナーから聞いた話では、日本ではまだまだデザインの価値が形視されていて、フリーランスのデザイナーはとても低い単価で仕事を受けているという。

その理由の1つは、日本が成果物でものを見るから。チラシ1枚パンフレット1枚名刺1枚、こんな小さいものの紙の上に、文字や絵を並べただけで数十万円かかることを理解されていない。

もう一つの理由は、ビジネスに強いデザイナーさんが少ないから。自分のデザインにどれくらいの値段をつければいいかわからない。もしかしたら他のもっと安いデザイナーさんに仕事を取られるかもしれない。そういう不安から安い値段で仕事を受けてしまうのだと言う。

このままでは日本でデザイン業界は強くなれない。きちんとデザインの価値を理解してもらい、デザイナーが自信を持って、その価値に似合う仕事をする。そんな世界を作る一助になりたい。

今はそう思ってる。

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