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UI/UXデザイナー向け俺的推薦図書5冊

今回は、僕がPM & UI/UXデザイナーとして仕事をしている中で、「あの本に出会ってて良かったなあ」と思い返せるものを5冊に絞って選んで紹介したいと思います。


Material Design Guideline

Material Design Guideline

いきなり書籍じゃなくてアレですが、「UIデザインとはどういうことを考えて、どんな風にやるのか」はこれを読み込んで勉強しました。

Googleが提唱するMaterial Designについて、↓のような内容がまとまっています。

・思想やコンセプト
・それらをUIデザインに落とし込む際にどのような考え方をすれば良いか
・Material Designらしさを作り出すための具体的な表現方法
・いくつかのパターン

1番良いなと思う点は、とても体系的に情報が整理されているため、「UIデザインは感覚でやるんじゃなくてちゃんと理由があるんだ」ということを実感できることかなと思います。

UXデザイン的な思考が身に付いている人であれば、UIについてはこれだけ読んで、あとは作って見せてディスカッションをしていくだけで十分じゃないかなと思っています。


マイクロインタラクション

マイクロインタラクション(Dan Saffer)

アプリやWebという範囲を超えた「人間vs人工物」という構図の中で、インターフェースやインタラクションが人間の理解を促進する働きを持った事例やその解説がたくさん掲載されている本です。

インタラクションと言うと「気持ち良い」「かわいい」みたいな側面の方が強調されがちですが、あくまで「理解を促進する」「わかりやすくする」という文脈で、紹介されている事例も静止画インターフェースのものが多いです。本来の意味でのUXに近い内容が書かれているかと思います。

僕にとっては、システム上のデータモデルと、デザインを考えるうえでのメンタルモデルを明確に区別して意識するようになったきっかけの本です。


視覚科学

視覚科学(横澤 一彦)

もしあなたがデザインをやっていく上で「人間」について深く理解したいと思うなら、心理学を学びたいと思うのはおそらく自然なことかと思います。

現代心理学の研究は、その9割以上が、いまだに「視覚」についての研究である。
「こころ」を客観的に解明する道のりは途方もなく長く、我々はまだ人間について何も知らないに等しいのだ。

僕が大学で心理学に真面目に取り組むきっかけになった教授の言葉です。

この本は、サイエンスとして成立している現代心理学の研究分野をわかりやすく、概論的に紹介してくれています。

「あなた自身がどんな風に考えるか」「あなたの友人がどんな気持ちを持っているのか」といったことはわかりませんが、一般的な人間がどのように情報を受け取り、どのような知覚や認知をするようになっているのかということについて、理解し考え始める力をくれると思います。


心理学研究法

心理学研究法(高野 陽太郎・岡 隆)

この本は、心理学の専門基礎として叩き込まれる実験研究法の教科書です(心理学では実験研究法と心理統計学の2つをまず基礎として教え込まれます)。

デザイナーであればユーザビリティテストであったり、UXリサーチのためのインタビューをやることがあると思います。

そういったときに、「バイアスを排除してより客観的な実験計画を立て、適切な観察態度をとって考察する」ことがとても重要で、この本はまさにそのやり方について書かれたものです。

自分が今までやってきた実験を振り返るきっかけになると思います。


科学哲学入門

科学哲学入門(内井 惣七)

最後は、いよいよデザインと何の関係があるんだよという声が聞こえてきそうですが、僕にとっては本当に大切な本でした。

科学哲学とは科学そのものについて考える領域で、「証明されたとはどういうことか」「知の体系はどうやって作られていくのか」「その手順・手法で本当にいいのか」みたいなことがテーマです。

サイエンスをやったことがある人にとっては当然でも、科学教育を受けたことがない人にはよく誤解されていることというのが、実はけっこうあります。

そして、その誤解は、新しいことやまだ誰も答えを知らないことについて考える際の「仮説検証や考察の精度」にダイレクトに影響します。

すべての前提を疑ったうえで、根拠と意思決定を1つずつ積み上げて自分の考えを作っていき、他人にもわかりやすく説明する。

みたいなことが課題意識としてある方は、是非読んでみていただきたいなと思います。


最後にもう1つ

以上が僕の推薦する5冊になりますが、最後にもう1つだけWeb記事を紹介したいと思います。

The Way We Build(Alex Schleifer)

僕はAirbnbのデザインチームを尊敬しているんですが、そのきっかけになった記事です。とても短い記事ですが、デザインに対するどんな考えがスタート時点にあったのか書いてあります。是非読んでみてほしいなと。


 * * *

今回やってみて、クラシカルデザインの話やデザインの歴史みたいな領域は、Web上の記事や連載レベルでは読んだことがあるもののまだしっかり読み込んだことがないんだよなーと思ったので、これから読んでみようかなと思います。

また、振り返ってみるとPMの実務として役に立ったと思う本って別にないんだよなという気付きもありました。自分の会社・事業・チームに応じて毎回変わるので、本とか記事はただの参考事例にしかならなかったし、PMBOKみたいな知識体系も別に確認程度にしかならなかったなあという印象でした。


気になる本があったら是非読んでみていただけたら嬉しいです。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 またタイミング見て記事を書くので良かったら見にきてください。