バリ好きが住むには危ない島の話(番外編2)。
こんにちは!バリ島発オリジナルバッグ"sisi"の生島です。
前回のブログがとても反響があり、「早く続きを」とのことで、すぐにでも書きたかったのですが、年に何度か起こる「なにかの花粉で起こってるであろう花粉症」に悩まされ、同時に近年人気、そして有名な"Green school"にて行われていたイベントの出店を手伝ったりなんかして、すっかり遅くなってしまいました。*以前夫が取材に行き、ブログで書いています。竹の建築物が好きな人なので。こちらです。
ブログのトップには写真を入れた方が「受ける」とのことで、その時の写真を本編とは特に関係がないのに入れてみましたもので、せっかくなので前回のブログともちょっと関連させた話を。(結局 本編と関係あるやん!)
学校には見学や見学の人の付きそい、他何かしらで3-4度来たことがあるのですが、今回は3年ぶりぐらい??にやって来ました。スペイン人の友人とウブドでしているベジタリアンカフェ"warung sopa"がGreen School(通称GS)で行なわれていたイベントに出店をすることになったのです。
今回のイベントのテーマでもあり、GSも取り組んでいる「ゴミを減らす、リサイクル、そもそも作らない(大賛成!)」の為にレストランの出店ながら、そこには「プラスチック(ビニール)類を一切使わないで下さい」とのお達しが。汁物だろうがなんだろうが、ビニールを使うことは出来ない。
そこで、いろいろうちもバナナの葉を使ったお皿を作ったり、ストローを使わない、などなどやっていたのですが、「フォークやスプーン」をどうするか、ということになりました。バリではお粥(bubur)や生菓子(jajan)を食べる時にバナナや椰子の葉を使って簡易スプーンを作って使っていることがあります。それを、とも意見が出たのですが、それなりに「堅さ」があるケーキ等をそれで分けて食べられないだろう、と。
写真はこちらのサイトからお借りしました。
このお母さんのアゴ部分にさされている葉を半分に折って強度を増やして、それをスプーンにするんですね。
無邪気に私が「お店にあるイベントの時 用の予備スプーンフォーク出したら良いじゃない」と言ったとき、またまたチビメガネが眉間にサインペンで描いたような皺を寄せ
と、ボスである私に言うではありませんか!
でも、「言うだろうなぁ」とも思っていました。
数年前に出したことがあるウブドの某カリスマ的人気のイベント。今回と同じように参加して、その時に28セット持って行ったスプーンフォーク(使い捨てではなく、金属製のもの)、なんと戻って来たのがなんと7本。(28セット、というのは56本のスプーンフォーク)
当時9割が白人のお客さまだったのですね。ヒッピーに憧れて、ナチュラルだLOVEだとかの言葉を使うのが好きな3番煎じぐらいの雰囲気の人が多かったですね。 食事を販売していたのですが、もちろん販売する時に「これ、ここに返して下さいね」と言って渡していました。(無邪気に)誰も返しに来ないとは...夜のイベントだったのですが、私が会場をぐるぐる周り(見渡せる程度の広さ)投げ捨てられたそれらのスプーンフォークを拾ってまわって、の最後7本でした。
「日本人のイベントだったら56本持って来たら60本ぐらいに増えてるで」と冗談とも皮肉とも、呪いの言葉ともとれる(?)事を言ったのを覚えています。
チビメガネはそのイベントの事を言ってるのですね。
「あんた、バカか?戻って来る訳無かろうがっ」と。
「えー、さすがに学校内のイベントだしさ、昼間だし、それは無いでしょう...無い、無いと良いけれど...」と睨まれたカエルはハッキリ言い切れない。 何度と無く裏切られて来た信頼をいつどこで回復すれば良いのだろう?
と、いうことで、私の秘蔵(?)の使い捨てこのかわいい木のスプーンフォークセトットを泣く泣く差し出しました。 が、結果として、GSのイベントに行って、その秘蔵のフォークを出しながら、使った後の様子を見ていたら丁寧に「ありがとう、美味しかったよ」と皆さん返しに来て下さる。
やったね!GS、私を裏切らないでくれてありがとう♥️
と、いうことで途中から、一応持って行っておいた金属のスプーンフォークが登場したのでした。
やはりGS 辺りに居る人は教育されてる。そして金銭的に余裕があるから穏やか!この日のイベントも素晴らしいワークショップが幾つも行なわれていて、良いねぇ、と思いました。ただ、同時にお金が無かったらここでこういう教育を受けられない訳よねぇ...とも。
さて、前回の最後に登場した大国の元パイロット!の、後ろで「寝るなー」と起こす係、もとい「ナビゲートしてたんだよ」というブライアンさんの話に。
私と出会う前に夫と夫の友人の日本人のKさんと既にあっていたブライアンさん(以後Bさん)はその時に起こった偶然、もう奇跡??(彼曰く)の話を何度も何度も私に。「何度も何度も言って大喜びしてたよ」という話を夫からも既に聞いてた私は「また言うとるな」と苦笑。
明後日の方向を向いて逃げ切ろうとしていた私の袖を引っ張る勢いで「すんごいでしょー?」って。 その後、どうも夫から聞いた「田んぼ絶景情報」を元に我が家にすぐ来たそう。
「行ったのに、居ないんだもん!!」(勝手に突然来るからだ)
「隣の誰だっけな〜〜、日本人の!彼女に会ったよ!わははは」(ごめん)
嵐のような貧乏揺すりと共に英語でワーワー言って来る。そこから、我が家の近くの遺跡のような昔はジャワの貴族の別邸(確か)で、今はホテルになっている建物の話をする。「この話知ってる?知ってる?」と。知ってるよ、近所だし...と思いながらも「ほうほう」聞いててあげた。
ちなみにここ 『CHEDI CLUB』。毎日前を通ります...
「あそこさ、看板とか出てないでしょ?だから、バイクで何度も行ったり来たりして、本当に大変だったんだから!!! 看板出てないでしょう???」と。
「ほうほう」と適当に聞いていたのに、こういうことを言うから、いつもの100年使い古された尚美ジョークをひとつ。「そんなん私に聞いたら良かったのに」とサービスで言ってみました。
WHAT??とも言うことも無くメガネをかけ直して私をジッとみたBさん。
通じてないのか?時制を間違えたのか?と思って言い直したら「あ、あのさ、文章の意味は分かるんだよ。でも、その時 僕と君は知り合ってないよね?だからさ...」と小さな声で問う。
「it's just a joke」と言うと 仰け反って「まじなの?ジョークなの??信じられない!? 日本人がサーカスしちゃう訳???」と椅子から飛び跳ねて驚いてる。更に、私たちの後ろに座ってヘッドフォンをしていたにも関わらずBさんの声がでか過ぎるのでしょう「サーカス」のところで吹き出したGオールドマン似のお兄さんに声をかけて「聞いた?今の??彼女はジョークを言ったんだよ!日本人がだよっ!意味分かる?日本人ってのはさ、ジョークを言わないんだよ、絶対に言わないんだよっ、その日本人がさ、今 サーカスしちゃったんだよ!「サーカスする」って意味分かる???」と捲し立てる。
お兄さんは笑いを堪えながら、私たちの方をチラチラみて反応を伺いながら「うーん、えーっと、そうだね、一般に日本の人は真面目だから冗談とか言わない、って言われてるね。サーカス、の意味は分かるよ、僕は使わないけれど」と。
だよな〜〜〜!オーマイガッ、君すごいな!と私の肩をバンバン叩いて大喜び。「まさかサーカスしちゃうとはな〜〜!」って何度もまた言ってたけれど、あなた沖縄に何年も住んでたんでしょう?まさか、誰もサーカスしなかったとはなぁ。 と、いうことで、片方のヘッドフォンをそれ以降ずらして私たちの会話に3割入っていたハンサムお兄さんを交え、その後終わらない話は続きました。途中から面白くなって来た頃、また「基地のパイロットのナビゲーターだったんだよ」というから「そこを300mまっすぐ行って、ワルンで右折」とか言うと「あー!またサーカスする〜〜〜 わっはっは」と大喜び。
私たちは途中うまくハンサムお兄さんに彼を預け、「そろそろ仕事に」と話したら「君達は仕事何時に終わるの?田んぼを見に行くだけなんだけどさ、えーっとえーっと」と若干遠慮がちに。 「あなた、あれ、持ってんの?飛ぶヤツ、ドローン?」と尋ねると「持って無いんだよねえ、あれ面白そうだよねぇ」と上目遣いに答えるもんで、「今度、夫と一緒にウチのテラスから飛ばしっこしたら?」と言った時の喜びよう!!!「うちにちゃんと誘ってあげたらとっても喜ぶと思うよ」と言うので「子どもと動物に絡まれるけれど、良かったら夕方来て下さい。ドローン飛ばしてその後食事でも」と言ってしまいました。
Bさんの話が大変長くなりましたが、時々、こういう本当に普通にお付き合い出来るオモシロイ方が居るから救われています。 行く所に行けば、こういう方の方がきっと多いのでしょう。
同時に、考え方を変えると、例えば日本国内でも
『京都の人は意地悪』と一般に冗談まじりに言われますし、京都の人も言う。
あれは「意地悪」なのでは無く、「意地悪文化」、もとい、京都以外では「意地悪」と捉えられてしまうような言い方だが、直接的に言わない品の良さ、と教養だ、と考えれば「ありだな」と思う訳どす。
近所の子どものピアノの音がうるさい、のを「子どもさん、えらい熱心に練習してはりますね、よー聞こえますわ」というのが「ピアノうるさい」という事だったりするのだけれど、直接言うのは憚られる...分かるやろ?察しなはれ、という訳どす。
それを応用すれば、欧米の方法なのでしょうか?「狩猟民族」ゆえの悲しさなのでしょうか?体の大きなものが強い、とされる(ラテン系の人で小さい人も多いけど)太古からの血がなせるものなのでしょうか? 全てのものに神が宿り、尊敬し、せまいところで顔を突き合わせて住むからこそ「察して」、尊敬し、遠慮する文化が「普通」だ「常識」だ、と思っているとバリ島あたりのたくさんの人種が混じり、暮らすところでは、グローバルでありながらも、同時に私たちアジア人は「危険」な目(精神的に)に遭うことが本当に多いのです。
サーカス出来る心の余裕と、アジアで暮らすのだから「他文化への理解」遠慮と尊敬、はやはり必要なのでは、と思うのでした。ちなみに「サーカスするの?」(そもそもこの言い方が明確に何を意味してるのかは分かりませんが、冗談言って笑わせる、とかそういうことかな?)と、言われる相手によっては「お前ふざけんな」と思うかもしれません(聞く方、私の方も)。Gオールドマン氏はだからこそ私たちの顔色をみていた訳だし。
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