【雑記】ALTER EGO感想【あけましておめでとうございます】

諸兄諸姉の皆様方こんにちは、あるいは初めまして。
幾崎ふぁんと申します。

気が付いたら年が明けてますね。寝ても覚めても時間は止まらない。減っていく。いや増えていく?
特に代わり映えのない生活をしているせいか、いまだに2018年が続いている気がしてならない今日この頃。
去年から色々と書いてネットの海に出すようにしてきたので今年も続けたいと思います。継続は力と言うけれどそれよりも何よりも楽しいので。自分で自分にしていた抑圧からの解放感。表に出した分人に害を加えないか不安だけど大丈夫、銀の弾丸も白木の杭も喉元にちゃんと向けている。
というわけで最近ALTER EGOというスマホゲームにどハマリして心の底から楽しんだので、これはもうどこかに残しておかねばと思い感想を書いてみるなどします。そしてここから文体が崩れます。
スタッフロールを見たからきっとクリアしたでいいはず。まだドグラ・マグラ読み終わってないけど。。。
ネタばれが有ったりするかもしれないのでまだやったことない人は覚悟を決めるか避けてください。

・まず雰囲気がいい
モノクロな世界と静かなピアノの音楽。この世界で色を持つのは蝶だけだ。暗いまっすぐな道をひたすら歩いて。本で読んだセリフを思い出す(タップする)。そうしてEGOを集める。時折現れる青い蝶に触れると広告が再生されてEGOが手に入ったり一定時間EGO取得の効率が上がったりする。ところでEGOって何だろう、と思って単語を翻訳したけど自己とか自我のことらしい。だからEGOを集める・増やすというのはきっと自我の形成に近いんじゃないだろうか。

公式サイト http://www.alterego.caracolu.com/ によるとジャンルは『自分探しタップゲーム』
自己の取集、自分探し。なるほど。

ちなみにEGOを増やすには青い蝶で広告を見た方が圧倒的に効率がいい。
広告収益で成り立ってそうなゲームなので当たり前なんだけども。
蝶が見せる現世の夢の欠片、外界との接触がEGO集めに一番効率いいというのは自我の形成に何が必要かを考えさせられる。
一人でいる時間は他の何物にも代え難いけど同じくらい外界、世界、社会に触れるのも代え難い。人間である限り。

・そしてエスが可愛い

このゲームの案内役であり同時に旅人でもある彼女。
つんけんしているけどその実優しい。しっかりしているようでいて自己の存在が不安で揺らぐ。
登場人物に魅力があるという事は作品にとって重要なファクターだと思い知らされる。その彼女がゲームを進めていくと質問攻めにしてくれたり、読むたびに結末の変わる本の話をしてくれたりする。
ある意味このゲーム一番の肝である自己診断だ。私がこのゲームに興味を持った一因でもある。
あなたは自分のことが嫌いなのね。
なんて自己診断の結果でバッサリ言われてしまってなんだか目覚めてしまいそうだった。もう目覚めてるので大丈夫だった。

ところで診断の1つに自由記述の物があったから160字くらいの長文を書いてしまったけど……メタ的システム的に文字数制限があったのかちょっとだけ気になる。診断結果を見る限りエスは聞いてくれたみたいだけど。

ちなみに触ると消えてしまいそうなくらいに儚げな彼女だけどしっかりタップ出来る。やりすぎると怒られる。
反応を返してくれる。彼女はそこにいる。

・でも旅人は本当に私だったのか

2周目以降、私にとってこのゲームの主人公は彼女だった。
さらりと2周目と書いたけど。このゲームはマルチエンディングだ。多分選択肢によってエンディングが変わる。
二周目からは診断がスキップできるのでさくさくプレイできる。
だから自己診断は物語、というかエンディングに何ら影響をもたらさない。多分。

だからこそこのゲームは正しくゲームで素敵な物語だったと思う。

2回連続で同じエンディングにたどり着いたとき、 初めて他の登場人物――エスとエゴ王――のことを考えた。
登場人物に寄った答えを考えた。
自分探しの中で自分以外のこと、エスのことを考える。
結局はエンディングの数以上にエンディングを見ることになったのだけど何度も見たエンディングは1つだけだった。
自分探しに必要な事って何だろう。誰にとっての『自分』探しなのか。なんてことをつい考えてしまった。

『これはエスが私から離れて私になるまでの物語だ』みたいな文句を思いついた。今。自画自賛、いや自我自賛。

無意識が自己を持って新しい人格、ALTEREGOを手にする。と書くとちょっとしたホラーになるかもしれない。古明地こいしを思い出す。
もう少し違う視点で考えるなら。エスもエゴ王も自分の中にいる存在で夢の中を揺蕩うものだとしたら。自分の新たな一面を発見する・再認する、といったような見方もできるかもしれない。
それからやっぱりこうして色々考えられるのは楽しい。

・まとめる


多分こんな人におすすめ。
★ちょっと疲れた時にさくっとやるゲームが欲しい
★考えることが好き
★雰囲気重視のゲームが好き
★フロム脳

とゲームの感想らしく終わらせてみる。
哲学の用語を知っておくとか作中に出てくる本を読んでみるとかするとより楽しいかもしれない。
興味があったら是非遊んでみてほしいと思う一作だった。
人と遊ぶタイプのゲームでは決して味わえないものがそこにある。

・最後に


ネタばれが怖くなくなったので色々調べてみようとしたら天才を見つけた。

実姉エス概念
https://togetter.com/li/1309492

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