クリプトパンクはコードを書く。

どうもみなさんこんにちは。チケミーCOOの iklcun です。

ChatGPTの勢いがすごいですね。この前『偉人talk』というアプリをリリースしました。プロンプトに「アインシュタインになりきって会話して」と命令したChatGPTと会話できるというアプリです。
試してみるとわかると思いますが、本当にアインシュタインと会話しているかのようなリアリティがあります。これはインターネット上に大量に蓄積されたアインシュタインのデータを学習したAIがそれっぽく会話してくれるからです。まるで死を超越したかのようにも思えます。
私も、私の死後に、私のデジタルツインを残すため、私の思考をアウトプットしていこうと思い立ち、一筆したためることにしました。
どこかの誰かに刺さればいいと思います。

君はサイファーパンクを知っているかい?

突然ですが、サイファーパンクという言葉をご存知でしょうか。

サイファーパンクはサイファー(cypher:暗号)とサイバーパンク(cyberpunk)をもじった言葉です。

wikiでは次のように説明されています。

サイファーパンク (cypherpunk)とは、社会や政治を変化させる手段として強力な暗号技術の広範囲な利用を推進する活動家である。(中略)サイファーパンク達は1980年代の終わりから活発な運動に携わってきた。

サイファーパンクの有名なプロジェクトとして挙げられるのはダークウェブのTor, P2Pファイル共有ソフトのBitTorrent, 秘密情報公開のWikileaksなどがあります。

サイファーパンクの理念

サイファーパンクの考え方は「サイファーパンク宣言」(Eric Hughes, 1993)に表されおり、要約すると次のようになります。

プライバシーは電子時代の開かれた社会に不可欠であるが、政府・企業・その他大きな顔が見えないような組織がプライバシーを与えてくれるとは期待できない。したがってプライバシーを確保しようとするならば、我々は自分自身でプライバシーを擁護しなければならない。

サイファーパンクはコードを書く。我々はプライバシーを擁護するためには誰かがソフトウェアを書かなければならないと確信している。

彼らは現代の暗号技術の発展に大きく寄与したため、いま僕たちのプライバシーが守られているのは彼らのおかげといっても過言ではないですね。

ブロックチェーンの登場

2008年、サトシナカモトという人物がとある論文をアップロードします。かの有名なBitcoin論文です。
実は、その論文がアップロードされたのはサイファーパンクが名を連ねたメーリングリストでした。サトシはサイファーパンクの一人だったのです。

彼はブロックチェーンという暗号技術を用いてBitcoinというセキュアな通貨を発行することに成功しました。

「通貨の発行」という国家だけに許されていた行為を、暗号技術を発明することで一市民が行うことに成功した歴史的瞬間だったのです。

そして2013年、当時19歳だったヴィタリック・ブテリン氏によって考案されたEthereumはスマートコントラクトを搭載しており、誰でも簡単にブロックチェーンでの開発を行い、サイファーパンクになれるようになりました。

この活動を僕はブロックチェーンの登場の前後で区別して、クリプトパンクと勝手に呼んでいます。

世はまさに大クリプト時代!!

何の関係もない画像

web3.0時代の幕開け

こうしてはじまったクリプトパンクの流れは、サイファーパンクの流れを受け継ぎ、

「ブロックチェーンを使って社会・政府・企業に対してポジティブな変化を起こすぞ!」

と世界中で盛り上がっています。

そしてその変化が起きる前の(中央集権的な)インターネットと、変化が起きた後の(分散的な)インターネットのことをそれぞれweb2.0, web3.0と呼んだりするんだと思っています。

我々はブロックチェーンを技術として用いて、面白いweb3.0プロジェクトを行ったり、さらには今までの仕組み自体を変えてしまうような新しいシステムを作ることを目標にしているのです!

クリプトパンクはコードを書く

いまweb3.0という言葉がバズワードになっていますが、本来のweb3.0とは、究極のクリプトアナーキーな世界のことを指していると考えられます。

ところが現状、本来の意味とは異なる、投機的な意味合いでweb3.0という言葉が用いられていることが多いように感じます。

そしてNFTを使った詐欺まがいのビジネスをする人がいることによって、クリプト界隈全体に対して怪しいという印象が持たれています。

これは非常に嘆かわしいことです。

ひとつ言えることは、サイファーパンクの理念を受け継いだクリプトパンクはコードを書く。つまり、作り手として関わっていく必要があるということです。


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